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» 2005年10月26日 03時23分 UPDATE

BBモバイル、「WiMAX+無線LAN+3G」のハンドオーバーに成功

BBモバイルとノーテルネットワークスは、WiMAXとWi-Fi、W-CDMAの3つの無線通信方式をハンドオーバーさせるデモを披露した。

[杉浦正武,ITmedia]

 ソフトバンクグループのBBモバイルとノーテルネットワークスは10月25日、WiMAXとWi-Fi、W-CDMAという3つの無線通信方式をハンドオーバーさせるデモを披露した。異なる通信方式間を頻繁にハンドオーバーする環境下で、音声や映像データのシームレスな伝送を実現した。

 デモでは、埼玉県さいたま市のホテルの一室と東京都汐留にあるソフトバンク本社とをネットワークで結び、実際にテレビ電話をしてみせた。このとき、通信方式を切り替えても音声の途切れが特に発生しなかった。

Photo ノーテルネットワークスのワイヤレス ビジネス デベロップメント事業部長、エマニュエル・ソーケ氏。「BBモバイルユーザーは、3つの技術を用いてビデオカンファレンスをしたり、映像コンテンツをダウンロードしたりできるようになる」
Photo 今回利用した3つの無線方式の特徴をまとめたチャート。3Gは広域をカバーするのに優れ、Wi-Fiはスループット面で優れる。WiMAXは両者の長所を兼ね備えた技術だ

 報道陣向けに公開された埼玉県さいたま市のデモスペースでは、Wi-Fiの通信モジュールを内蔵したPCを用意。これに1.7GHz帯を利用する3Gの通信カードと、WiMAXの通信機器を接続して「3通りのワイヤレス通信を行える無線クライアント」に仕立てていた。この端末が、東京都のソフトバンク本社ビルに控えているスタッフとテレビ電話をするという仕組み。

Photo PC画面上で、テレビ電話を行う
Photo 3Gの通信カードを挿し、WiMAXの通信機器を接続していた
Photo WiMAXは、ホテルの傍らにWiMAXの簡易基地局を設営して電波を飛ばしていた。前述のPCは、ここから出る2.5GHzの電波を拾っている
Photo 3Gの基地局としては、ノーテルネットワークスの小型基地局「Pico-BTS」をPCのすぐ隣に設営。ここから電波をふいている

 実験環境ではIPベースのネットワークを構築しており、IMS(IP Multimedia Subsystem)対応のSIPアプリケーションサーバを介して音声・映像アプリを利用していた。またハンドオーバーの仕組みとしてはモバイルIPを利用しており、汐留にHA(ホームエージェント)を用意してPC側にモバイルIPクライアントをインストールしていた。

 実際にハンドオーバーしてみると、実験環境とはいえかなりスムーズに通信方式を切り替え可能だった。汐留側でBGMとして流れている音楽が、ハンドオーバーのタイミングで途切れることがない。デモではスタッフが手動でハンドオーバーすることが可能だったが、告知されなければいつ切り替えたのか分からなかった。

 Wi-Fiのアクセスポイントを遮蔽物の陰に移動して、自動的にWi-Fi以外の通信に切り替わるように仕向けても、同様にスムーズにハンドオーバーしていた。ストリーミング映像も途切れなく視聴できたほか、ダウンロード中にハンドオーバーしても問題なく1つのダウンロードファイルを落としきることが可能だった。

Photo 画面左の3つの画面は、それぞれWiMAX、Wi-Fi、W-CDMAの信号強度を示している。写真でも分かるように各方式を頻繁に切り替えているが、中央画面のストリーミング映像に異常はなかった
Photo ダウンロード中にハンドオーバーしても問題はない

 なお、デモではWi-Fiがつながる場合はWi-Fiを優先して接続し、この無線信号が弱まった場合はWiMAXを選択、それも途切れた場合は3Gのセルラー網につなぐというポリシーでハンドオーバーを行っていた。

 「この優先順位をどう決めるかは、ネットワークオペレータによって異なる。WiMAXはWi-Fiと違ってネットワークのQoSを制御できるから、WiMAXを優先する設定にしてもいい」(ノーテルネットワークス)

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