11月16日から18日まで、香港のHongKong Convention&Exhibision Centreで、アジア最大規模の通信展示会「3G World Congress&Exhibition 2005」が開催された。
3Gの先にある次世代通信技術、HSDPA/HSUPAやEV-DO Rev.Aなどの技術展示のほか、携帯電話とWi-Fiや放送との融合など、新たなサービスの展示も目立っていた。会場で気になった展示をいくつか紹介しよう。
スマートフォン向けアプリケーションの共通プラットフォーム「S60」(11月1日の記事参照)を展示していたS60 Platformでは、フルブラウザのデモを行っていた。米Apple ComputerのSafariと同じブラウザコアを採用しているという(6月13日の記事参照)。S60 3rd Editionを搭載した「E60/61/70」(Eseries)「N71/N80/N92」(Nseries)「3250」や、他社のS60端末にライセンス供与されプリインストールされる。
PC向けのWebページを画面上に実サイズで表示するため、ページの一部しか表示されないが、十字キーの移動で上下左右にスムーズな移動が可能だ。画面に表示されるポインタでリンク先URLやラジオボタンの選択などが行える。マルチウインドウやDynamic HTMLにも対応しており、航空券やホテルの予約ページのような“別ウィンドウでカレンダーの日付選択画面が出る”ページも表示できる。
ページの全体を見渡したい場合は「8」キーを押すことで、ページ全体を縮小した画面表示にスイッチできる。この画面では、端末に実サイズで表示する場合の領域が赤枠で示されている。十字キーでこの赤枠を移動させ、再び数字の8キーを押せばページ内の目的の位置へすばやく移動できる仕組みだ。右ソフトキーを押すことで、閲覧履歴がグラフィカルに表示されるため過去に見たページの閲覧、検索も行いやすい。
画面の横幅にページをフィットさせる、レンダリング機能はない。説明員によると「画面の横幅に合わせてレイアウトを変更すると、PC向けサイトはかえって見にくくなったり、正しく表示されなかったりする。上下のスクロール移動距離も大きくなる」とのこと。それよりもページ内スクロールが高速に行え、ワンタッチで全体表示と実表示を切り替えられる方式を選択したという。
米Intelブースには、同社のXScaleを採用した無線LAN携帯電話が展示されていた。
香港RV Technolgyによるサンプル品で、折りたたみ形状の端末はGSM携帯電話とのデュアル端末になっている。OSはPocket PC PhoneEditionを搭載、液晶はタッチパネル式。2006年の早い時期に市場投入したいとのことだった。
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