2007年春モデルでは“ほぼ全部入り”で、前評判も高い東芝製の「W52T」。au端末では初となるワイドVGA(480×800ピクセル)表示に対応するディスプレイがどこまで活用できるかという質問が多かった。
ワイドVGA表示はPCサイト/ドキュメントビューアーとEZナビウォークにおいてほぼ対応という形になる。EZwebの場合は、グラフィックスの表示には対応するが、フォントサイズにおいて視認性を考慮したサイズに留められ、EZwebトップメニューのFlash表示サイズもQVGA表示対応のディスプレイとほぼ同じイメージで、やや縦が長いのみの表示となる。


EZwebの表示はワイドディスプレイである分、W44Tのそれと比較すると縦がやや長く表示されるが、TOPページのFlashメニュー項目はほぼ同じサイズで見える。なおアイコンなどの画像データはフォントのように拡大表示ではなく、ディスプレイ解像度そのままに表示される(左、中)。アドレス帳の表示情報量はQVGA表示とほぼ同じレベルで、縦方向の情報量がやや多いだけとなる(右)また、アドレス帳やメニュー項目などにおける文字列の情報量はQVGA表示のディスプレイととほぼ同等だ。縦に長いワイドディスプレイである分、若干情報量がやや増えたのみとなる。これらは文字の視認性を考慮すると、妥当なところとも思われる。
ワイドVGA表示対応のディスプレイということで、文字サイズやフォントのきれいさ、そしてEメールの表示情報量はどのくらいあるのかという質問も気になるところ。
文字サイズは計5パターン用意される。そのうち、メニューや各種一覧表示時は4段階、Eメール/Cメール/EZwebがで5段階、文字入力時で3段階に設定できる。
その中の最も小さい「極小」サイズを見ると、ワイドVGA表示に最適化されたものではなく、QVGA表示向けのフォントをそのまま縦横2倍に拡大し、表示しているようだ。なお、アンチエイリアス処理が施され、「極小」以外のサイズならギザギザ感もほとんど気にならない。


文字サイズは機能ごとに設定できるサイズの種類に違いがある。ここではEメールの設定画面を例にしているが、Eメール/Cメール/EZwebは、ツールごと個別にサイズを設定できる。受信可能な文字数の多いEメールは「小」サイズで、一方のCメールは「大」サイズのフォントにというような工夫も可能だ
設定できるフォントのサイズは計5パターン。サイズを変えながらいくつかのツールを実際に使ってみたところでは、「中」と「大」の中間サイズのものをもう1つ欲しい気がした。「極小」や「小」の表示サンプルを見る限り、ワイドVGA表示に最適化されたフォントではなく、倍角表示されていることが分かるメールの表示文字数は、フォントサイズを「極小」に設定した場合で20文字×28段、1画面に最大560文字を表示できる。この情報量はかなりのものだ。ちなみにメール一覧の表示量は既存のau端末と同等で、文字サイズの変更は行えない。

メールの表示文字数は、フォントサイズを「極小」に設定した場合で20文字×28段(左)。メール一覧表示時の文字サイズは固定となる。なお3段表示時の場合、QVGAディスプレイは1画面に3件であるのに対し、ワイドディスプレイのW52Tは1件多い、4件分を表示できる(右)
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