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» 2008年09月05日 18時41分 UPDATE

Mobile&Movie 第321回:デトロイト・メタル・シティ「よかった、番号変わってなかったんだ」

映画に登場する“モバイル製品”をチェックする「Mobile&Movie」。今回ご紹介するのは、人気コミックを映画化した「デトロイト・メタル・シティ」。本当はおしゃれな音楽が好きなのに、なぜかデスメタルバンドのカリスマボーカリストになってしまった主人公の“二重人格”ぶりが笑えます。

[本田亜友子,ITmedia]
作品名デトロイト・メタル・シティ
監督李闘士男
制作年・製作国2008年日本作品


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 今回ご紹介する作品は、人気コミックを映画化した「デトロイト・メタル・シティ」。渋谷系ポップミュージシャンの憧れていたはずが、デスメタルバンド“デトロイト・メタル・シティ”のボーカルになってしまった主人公・根岸。理想とのギャップに苦悩しながら、根岸は携帯電話を片手に渋谷の街を駆け回ります。

 大学入学を機に、ギターを持って大分から上京してきた根岸(松山ケンイチ)。昔から好きだったポップミュージックのサークルに入り、学生生活を謳歌していました。サークルの仲間の相川(加藤ローサ)にも励まされ、いつしか根岸はプロのアーティストを目指すようになります。

 卒業後も就職せず、ミュージシャンになるために努力を続けていた根岸。そんな時、ふと目に付いた新人アーティスト募集の貼り紙。そのオーディションを受けてからというもの、根岸の人生は大きく変わってしまったのでした。

 そして、金髪のロングヘアに白塗りのメイクで、ギターをかき鳴らし、過激な曲を歌う“ヨハネ・クラウザーII世”が根岸の現在の姿。デスレコーズの社長(松雪泰子)が根岸の他にドラム・西田(秋山竜二)、ベース・和田(細田よしひこ)を集め、デトロイト・メタル・シティ、通称DMCを結成。ライブを続けていくうちに熱狂的なファンがつき、あっという間にDMCはメジャーデビューすることになったのです。

 プロのミュージシャンに憧れていたものの、社長に脅されながら続けているDMCでデビューしたことに根岸は苦悩します。

 「僕がやりたかったのは、こんなバンドじゃない!」

 そんな思いをくすぶらせていた時、偶然、相川に再会します。実は大学時代からひそかに相川に憧れていた根岸は大喜び。しかし、近況を尋ねられても、素直に答えられません。そんな時、根岸の携帯電話が鳴ります。

 「どこにいるんだよ、根岸。もうインストアライブ始まるぞ」

 とDMCメンバーからの呼び出し。その日、DMCは渋谷のタワーレコードでCD発売のインストアイベントを行なうことになっていたのです。根岸はアルバイトがあるとウソをつき、相川の元から去ろうとしました。しかし相川は、久しぶりに会えてもっと話したいから、仕事が終わるまで近くのカフェで待つと言うのです。夢のような申し出に舞い上がる根岸。DMCよりも相川との時間を優先したい根岸は、イベントの合間をぬって会いにいこうとします。

 「もしもし根岸くん?」

 カフェで待っている相川からも、携帯に連絡が入ってきました。

 「よかった、番号変わってなかったんだ」

 相川の声を聞いて、すぐに駆けつける根岸。クラウザーの格好で、片手に携帯電話を持ち、渋谷を駆け回る姿は異様なものでした。何とか相川には、DMCのことを隠し通した根岸でしたが、渋谷を疾走するクラウザーの姿はたちまち伝説になり、さらにDMCの人気に火がついてしまったのでした。

 やりたくないという根岸の気持ちとはウラハラに、活動の場を広げていくDMC。根岸はいつか自分の好きなポップミュージックを歌うことができるのでしょうか? そして相川さんとの恋の行方は?

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