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Gartner、2009年の世界半導体売上高予測を再度下方修正

» 2009年02月27日 07時51分 公開
[ITmedia]

 米調査会社Gartnerは2月25日、世界的な金融危機の影響から、半導体市場の状況がさらに悪化しているとして、昨年12月半ばに発表した2009年の世界半導体売上高予測を下方修正した。

 前回の前年比16%減から、同24.1%減の1945億ドルへと下方修正した。

 半導体業界は2010年には7.5%増と回復に転じる見通しで、2012年まで売上高は上昇するとGartnerはみる。ただし3年連続のプラス成長を含めても、2012年の売上高予測は2534億ドルで、2008年の2564億ドルには及ばない。

 Gartnerによると、2001年の景気後退では半導体売上高は過去最悪の32.5%減を記録し、2000年のレベルに戻すのに約4年を費やした。今後の市況も、最悪の年の後に3年間の成長が続くと予測しているが、4年目の2013年には、再び供給過剰、特にDRAMの供給が過剰になる可能性があると警告する。回復の2、3年目にかけて、半導体メーカーが巨額の投資を行うためという。

 メモリ、特にDRAMは、2009年半導体予測のワイルドカードだという。DRAMメーカーは2007年と2008年、130億ドル以上を失った。一部のDRAMメーカーは破産に追い込まれ、ほかの主要メーカーも供給量を大幅に削減している。この供給減により、2009年後半には価格が大幅に上昇するとGartnerはみる。

 2009年第1四半期の世界半導体売上高は、前四半期比で少なくとも17%は減少するとGartnerは予測する。ただし第1四半期の売上高はさらに低くなる可能性があり、第2、第3四半期も緩やかな減少を示した場合、2009年の売上高は過去最悪の落ち込みを記録する可能性がある。Gartnerは最悪のシナリオとして、前年比33%減との予測を立てている。

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