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» 2004年01月21日 20時24分 公開

カノープスから新ビデオキャプチャーカード「MTVX2004」発表

「ビデオキャプチャーカード」といえば「カノープスの「MTVシリーズ」と即答できるぐらい定番のシリーズが世代交代。多彩なラインアップは「MTVX2004」の1製品に集約された。

[長浜和也,ITmedia]

 カノープスは1月22日、同社のTVチューナー内蔵ビデオキャプチャーカードの新シリーズ「MTVX2004」とオプションソフトウェアキット「X Pack Plus kit」「X Pack PlusR kit」を発表した。発売は2月下旬からの予定。価格はすべてオープンプライスとなっているが、店頭予想価格はMTVX2004が1万9800円前後、X Pack Plus kitは3400円前後、X Pack PlusR Kit(X Pack Plus kitにリモコンを同梱したもの)は5000円前後。

MTV1200の価格にMTV2000の機能を実現した「MTVX2004」

 MTVX2004は、これまでカノープスのコンシューマー向け製品の主力であったMTVシリーズの新世代ラインアップとして登場した。カノープスが「これまでのMTVは終わり。新しいMTV“X”に移行する」(カノープス 第1開発部部長 中田潤氏)と述べているように、TVチューナーを内蔵したハードウェアMPEGエンコード対応カードのラインアップはMTVX2004の1機種に整理されることになる。「従来のMTVシリーズは併売しない。MTVX2004の登場とともに終了する」(中田氏)

 ただし、現在QUOSYSのラインアップで用意されているTVチューナー内蔵ソフトウェアMPEG-2エンコードカードは今後も継続して販売される。

ゴーストリデューサに加えて、3D Y/C分離とノイズリダクションの専用チップも搭載したMTVX2004。なお、これらのチップは従来どおりNEC製を採用している

 MTVX2004の最大の特徴は「MTV2000 Plusの機能をMTV1200の価格で実現した」(中田氏)コストパフォーマンス。これまでカノープスは、ハイエンドのMTV3000番台、ミドルレンジのMTV2000番台、バリュークラスのMTV1000番台とラインアップをそろえていたが、「最近の売り上げはMTV1200に集中していた」(中田氏)といった状況を反映して、MTV1200の価格帯にラインアップを集約することになったそうだ。

 ただし、新シリーズにふさわしく、従来のMTVシリーズからハードウェアの構成は一新されている。なかでもエンコード用ハードウェアがこれまでのPanasonic製チップからPhilips製に変更されたのは、大きな変化といえるだろう。

 この変更で従来15Mbpsだったキャプチャービットレートが25Mbpsに向上し、CPU負荷率も「ほぼ0に近づいた」(中田氏)と激減している。このエンコードチップの変更についてカノープスは「性能が向上し、かつ価格は安い」としているが、それ以外にも「Philipsのチップを使うと、処理の最中に発生する不具合の大きな原因である割り込みが発生しないため、安定した動作が期待できる」(中田氏)と述べている。

新しくエンコード専用ハードウェアとして搭載されたPhilips製チップ

 また、これまでMTV2000番台以上でサポートされていた3D Y/C分離や3Dノイズリダクション機能が、バリュークラス価格帯のMTVX2004でもサポートされた(ただし、これらの機能は今までどおり排他利用となる)。「ゴーストリデューサ、Y/C分離、ノイズリダクションといった、ビデオキャプチャーカードの3種の神器がそろったおかげで、キャプチャー画質はかなりきれいになった。マスター利用にも十分耐えられる」(中田氏)

 このほかにも、TVチューナーユニットにはハイエンドラインアップ「MTV3000」で採用していたソニー製チューナーユニットを搭載。さらに専用のステレオデコーダーチップも搭載してして音質の向上も目指している。

 TVの視聴や録画操作のためにMTVシリーズに添付されてきたコントロールソフトも「FEATHER2004」にバージョンアップされた。FEATHER2004では、サムネイルを使った録画データの管理や、リモコンによるiEPG予約が可能になるなど、リモコンとマウスの両方で使いやすい操作環境を実現している。

FEATHER2004で新たに採用されたサムネイルによる動画管理インタフェース。このほか、カノープスのホームメディアサーバ構築ソフト「HomeEdge」にリアルタイムで保存データを登録する機能もサポートされた

SD-Videoに対応した「XPack Plus Kit」

 XPack Plus Kitは、従来のMTVシリーズ専用ソフトキットとして用意されていた「XPack 2」に、SD-Videoへのファイル変換機能とFEATHER2004を新たに追加する拡張キット。SD-Videoへの変換機能が加わったおかげで、MTVシリーズで保存したMPEG-2ファイルをSD-Videoに対応したPDAでも再生できるようになる。

 XPack Plus Kitで変換したSD-Videoを再生できる機器については「現在検証作業中」(中田氏)。動作が確認できた製品はカノープスのWebサイトでリストにされる予定。ちなみに、メモリースティック用MPEG-4フォーマットに対しては「現在のところ予定はないが、ユーザーからの要望が多ければ対応しなければならないだろう」(中田氏)と考えているようだ。

 なお、拡張キットであるXPack Plus Kitは、単体でも利用できるが、その場合変換できるのはSD-Videoのみになる。例えば新規にMTVX2004を購入したユーザーがMPEG-4とSD-Videoへの変換を行いたいならば、既存のXPack 2とXPack Plus Kitを用意する必要がある。

XPack Plus Kitで変換したSD-Video規格の動画をPDAで再生する。変換コーデックにはPanasonicのMediaArtistが採用されている
製品発表会では、先日発表されたMPEG-2再生ユニット「MTPlayer」も紹介された。「PCで録画したデータを手軽にPCで再生できる。PCでは起動が面倒でもMTPlayerなら簡単」と説明していたカノープス。「LANがない」とか「見ためがファミコン」とかいろいろ言われているMTPlayerだが、「使ったら電気切っとけ」という環境なら意外と重宝されるのではないだろうか

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