レビュー
» 2004年05月06日 15時02分 UPDATE

きょうは、静音を「歌う」キューブ型ケース「Antec Aria」を衝動買いした (1/2)

ベテランに人気のPCケースベンダーであるAntecの新作「Aria」は、“自称”キューブ型ながら300Wの電源や3台のハードディスクが収納できるなど、拡張性に富んだ仕様が魅力なのだ。

[河野寿,ITmedia]

 Ariaは、Antecの「LifeStyle」シリーズに属するキューブ型PCケースだ。LifeStyleという名称からも想像されるように、このシリーズはホームユースを意識した製品で、過去に発売された「Minuet」や「Overture」のように少々凝ったデザインを採用しているのが特徴。

 同社から発表されたリリースによれば、Ariaの実売価格は1万5000円(税込み)程度とされているが、たまたまアキバを彷徨していたら、運のいいことに「新装開店」のセールをやっていて、なんと1万3000円ほどで売っていた。当然のごとく衝動買いと相成った次第だ。

kn_aria_001.jpg Ariaの外観。拡張性とパワーを秘めたキューブ型ケースだ

なりは「やや大きめの」キューブ型

 再度リリースによれば、AntecはAriaをどうやらキューブ型PCと呼んで欲しいらしい。それにしては、269(幅)×335(奥行き)×200(高さ)ミリというサイズは少々大きめではある。ただ、ケースパネルの素材はアルミをベースとしているため、この大きさで、かつすでに電源を内蔵している割には4.6kgと重くない。包装パッケージもコンパクトなので、これを購入したあと、アキバを2周ほど回ってもさほど苦にならなかった(編注:ここを読むと、かなりガタイのよろしい人物を想像するかもしれないが、巨漢が多いPCライターの中では、筆者の体格はむしろ小柄ともいえるのである)。

 このように、昨今の小型PCケースと比較するとAriaはやや大きめの部類に入るが、そのぶん、拡張性や作業性は良好だ。

 3.5インチのハードディスクが3台まで内蔵できる拡張性はキューブ型ケースとしては珍しい。ビデオキャプチャーなど、ストレージデバイスを大量に必要とするユーザーにはありがたいことである。5インチベイは一つだが、このサイズのケースでよく見られる「3.5インチベイと排他利用」ではないので、5インチドライブ1台+3.5インチドライブ3台を同時に使用可能だ。

kn_aria_002.jpg 背面の拡張スロットは四つある。micro ATXマザーで用意されている三つのPCIスロットと一つのAGPスロットがフルに使える構造だ

 このほかに、フロッピードライブこそないが、スマートメディア/コンパクトフラッシュ(TypeI/II)/メモリースティック/SDなど8種類のメモリカード規格に対応したカードリーダ/ライターやIEEE1394、USB、サウンドの端子が前面に用意されている。一般的なユーザーが必要とするインタフェースは、この前面あるものだけでほとんど間に合ってしまうだろう。

 Ariaはmicro ATXのマザーボードが水平にすっぽりと入るため、筐体サイズをコンパクトにするために変な角度でマザーを取り付けられているベアボーンケースなどと比べると、パーツの組み込み作業は非常にやりやすい。

 ケースの内部にアクセスするには、背面のネジを一つ外して上面のパネルをスライドするだけでよい。パネルを開けると5インチドライブベイやハードディスクなどの3.5インチドライブベイのケージが見える。固定する部分にはネジの類いが使われていないため、このケージを引き上げるだけで外れるし、取り付けるときもケースにすっぽりとはめ込み、パネルをはめるだけで固定できるようにデザインされている。

 このAriaに取り付けられるマザーボードは、汎用のmicro ATXフォームファクターの製品ならOK。PCIカードもマザーボードに対して垂直に差せるようになっており、コンパクトケースでよくあるライザカードを使用するようなこともない。

 仮に、ケースの上面からマザーボードがうまく入らないようなときでも、側面のパネルを外せば底板と前後のパネルだけを残したフレームの状態になる。いずれにせよ、小型のPCケースとして非常に作業しやすい構造をしているだけでなく、汎用的なマザーが使えるのはありがたい。

 また、マザーボードのスぺーサーなどもあらかじめ装着されているので、初心者でも自作するのはかなり容易なPCケースといえるのではないだろうか。

kn_aria_003.jpg 上のパネルを後方へスライドさせれば簡単に開く
kn_aria_004.jpg 上からマザーボードが入りにくい場合には側面のパネルを外すと楽に入る
kn_aria_005.jpg ドライブはこのケージにネジで固定してケース本体にはめ込むだけ。ケージをケースに固定するためのネジは必要ない

静音性を重視した電源が付属

 Ariaという言葉には「歌を奏でる」(オペラのなかに含まれる楽曲“アリア”)というような意味がある。AntecのLifeStyleシリーズには、「Minuet」や「SONATA」といった音楽関係の名称が付けられているのだが、これは家庭用であることを表しているとともに、静音性もアピールしているようだ。

 Ariaでもその特徴のひとつとして静音性が謳われており、小型のPCケースとしては珍しい直径12センチのファンを搭載した電源ユニットが使われている。最近多くなってきた「大きな冷却ファンをゆっくり回して静音性を確保する」というタイプの電源である。

 Antecのシールが貼られているため、この12cmファンのメーカーなどは不明だが、カタログによると1200rpmで25dBとなっているので、まずは静かな部類に入るだろう。

kn_aria_006.jpg 背面から見ると、ケース全体に占める排気ファンの大きさが分かる
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