日本市場へのてこ入れからリストラ計画まで、Appleが財務報告で明らかにしたこと

» 2004年05月08日 14時15分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Appleの3月27日締め四半期決算は45億9400万ドルのキャッシュおよび現金相当で、前年よりも2800万ドル増えている。内訳としては、1-5年満期の短期投資が約8億1000万ドル、残りは3カ月から12カ月満期の投資に回されている。

リストラ経費は960万ドル

 カリフォルニア州サクラメントの工場閉鎖に関する、さらなる詳細が公表された。200人の退職手当てとして、第3四半期内に190万ドルが支払われる予定。この閉鎖により、四半期当たり300万ドルが節約できるとAppleは説明。2004年末までに、米国と欧州で販売およびマーケティング職148人を解雇し、その退職金として、770万ドルを計上する。

iPodと直営店が売り上げに貢献

 Appleの純売り上げを2003年の同四半期と比較すると、日本における販売の凋落傾向が明らかだ。四半期売り上げは前年比21%の下落で、1億7300万ドルとなっている。この傾向を、ワールドワイドセールス担当副社長のティム・クック氏は憂慮しており、販売促進のための緊急対策を取ると言明している。

 Appleの直営店は、前年比で最大の伸びを示し、昨年の1億3500万ドルから97%アップし、2億6600万ドルに達している。売り上げ増には、2003年3月期の53店舗を78店舗へと拡大したことが寄与している。店舗当たりの売り上げも、前年比で35%上がっている。

 米国と欧州での売り上げも前年比で上がっており、それぞれ29%増の8億8100万ドル、33%増の4億4900万ドルとなっている。これには、今期中に80万7000台を売り上げたiPodが大きく貢献している。iSightやAirPortをはじめとする純正アクセサリやサードパーティ製品の、直営店およびオンラインストアでの販売も、47%伸長している。

 売り上げを見ると、iMacの下落傾向は顕著で、前年比17%減の2億5200万ドルとなっている。Appleではその原因として、1299ドルからというプライシングと、同じデザインが2年続いていることを挙げている。エントリー価格799ドルの安価な新eMacにより、コンシューマー向けでの売り上げ増を図るという。

Power Macが左右する利益率

 Power Macはここ数年にわたって下落傾向にあり、これが財務状況に影響を及ぼす可能性がある。発表したばかりのPower Mac G5は好調だが、Power Macの販売比率は2001年には30%あったのが、2003年には22%に、2004年上半期には、持ち直したとはいえ24%にとどまっている。Appleでは、PowerBook G4などのポータブルへの移行や、PCと比較した場合のクロック周波数の低さが原因と見ている。Power Macの粗利率は高いので、「完全な回復が見込めない場合には、Appleの利益率の復活は困難だ」と予測する。

 また、Appleは20件以上にのぼる関連訴訟についても記述している。ビートルズの管理会社であるApple Corpsからの提訴、iPodのバッテリー寿命をめぐる一連の集団訴訟、FireWire、JPEG圧縮を巡る特許侵害訴訟、iBookのロジックボード問題、Mac OS 9とMac OS Xに関連する技術、そして、独立系Mac再販業者による、契約違反および不公正競争に関する訴訟が挙げられている。

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