24時間×9日間のアナログ番組を呑みこめるスーパーキャプチャーマシン──インフォシティ「TeraTANK-LE」キャプチャーユニット(1/2 ページ)

» 2004年09月03日 08時00分 公開
[寺崎基生,ITmedia]

キャプチャーカード3枚差しのPC×2台で構成される常時録画システム

 「bitcast.TV」や「InfoTV.Plus」など、キャプチャーカードのコントロールソフトで有名なインフォシティから登場したスーパーマシン「TeraTANK-LE」。2台のPCにキャプチャーカードを計6枚。さらに300GバイトのHDDを2台で計6基という、なんとも超ヘビーな構成で、6チャネル同時録画を実現する強烈なマシンである。

ミニタワーの筐体が2台で一つの「TeraTANK-LE」
フロントパネルにはオープンベイが一つも顔をのぞかせていない。シンプルで黒いフラットパネルは存在感を必要以上にアピールしない
フロントパネルは工具なしで簡単に外せる。HDDを収納する3.5インチドライブベイが出現するが、上部のベイは簡単に換装が行えるようになっている

 元々は業務用としてインフォシティが販売していたTeraTANKだが、個人ユーザーでも使いたいという要望に応え、このたび、構成をシンプルにして価格を下げたLight Editionとして発売されることになった。ただし、30台限定という特別ラインアップということで、いつでも売っているという性格のものではないらしい。

 今回、評価用に送られてきたTeraTANK-LEをセッティングしてみると、システムの本体は普通のmicro ATXケースを使ったPC2台で構成されている。PCのスペックは、Celeron/2.4GHzに1Gバイトのメモリを搭載したIntel 865GLCマザーボードという構成。

 これに300GバイトのHDDを3台と、ELSAのEX-VISION 1000TVが3枚ずつ取り付けられている。ハイパフォーマンスでないものの、筐体にパーツがぎっしり詰まった筐体内であるが、ケースには背面にはケースファン2基が取り付けられているので、ケース内の排熱は十分だ。

サイドパネルを開けると、その様相は普通のタワー型PCと同じ。搭載されているデバイスやパーツの数は多いものの、CPUから背面のケースファンにかけては空間が用意され、内部の通気性が確保されている
TeraTANKのメインパーツはCPUでもグラフィックスカードでもなく、この、ずらりと並んだキャプチャーカードである。搭載するのはエルザジャパンの「EX-VISION1000TV」。一台あたり3枚、TeraTANKで6枚のキャプチャーカードがフル稼動する
ケースで発生した熱は背面に設置された2基のファンで外に排出される。TeraTANK全体で4基のファンが回転しているわけで、その動作音はかなりのものになる

 OSはRedHatLinuxで導入されているが、ユーザーに対してログインパスワードは公開されていないため、コンソールでのコントロールは行えない。そのため、TeraTANKの設定や操作は、ネットワークに接続された別のPCから行うようになる。つまり、TeraTANK本体にディスプレイもキーボードもマウスも接続する必要がない。電源ケーブルとLANケーブル、そしてアンテナを接続するだけなので、置き場所の自由度はかなり高い。

 実際の稼働音は、ファンが2個背面で回っていることや、常にHDDへのアクセスが行われ続けるため、決して静かとはいえない。そのため、あまり音が気にならない場所に設置するのがいいだろう。

6枚のキャプチャーカードのアンテナを繋ぐために、TeraTANKには2分配器一つに3分配器二つが同梱されている。それぞれブースターなしで、ケーブル長も長くない。そのため、結局のところアンテナコネクタの場所に設置することになるだろう

慎重に行いたいリモート設定作業

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