PCに蓄積したさまざまな“ゴミ”を除去して、購入当時のような軽快さを取り戻したいのは山々なのだが、それを自力で行うにはそれ相応のスキルが要求されるし、何より手間がかかりすぎる。もっと簡易に、なおかつ安全にPCのクリーンアップを行うには、やはりソフトを活用するのが一番だ。
この手のPC環境を最適に保つツールは、フリーソフトウェアやシェアウェア、市販ソフトと数多く存在するが、単機能であったり、必要な機能がすべて揃っていなかったりと、不満に思うことも多いだろう。
そこで今回は、エー・アイ・ソフトの「DiskX Tools Ver.10」(以下、DiskX Tooks)を使ってみることにしたい。DiskX Toolsは、現状のPC環境を隅々まで精査・診断し、不要なファイルやレジストリを削除するところまで、一貫して面倒を見てくれる。さらには、約60項目に渡るシステム周りの設定見直しも併せて行うなど、PCの高速化をトータルサポートしてくれることが特徴だ。これなら、ものぐさな筆者でも労せずにPCの掃除ができそうな気がして、早速使ってみることにした。
DiskX Toolsには、自分のPCの状態をチェックする機能として、「クリーン度チェッカー」と「パフォーマンスチェッカー」がある。
「クリーン度チェッカー」では、不要ファイルやレジストリの肥大化を診断し、その結果をPCのクリーン度としてパーセンテージで示してくれる。「パフォーマンスチェッカー」は、PCの動作の快適さを診断してスコアで表示するというもので、いわゆるベンチマークテストのようなものと考えればよい。まずは「クリーン度チェッカー」を用いて、マイPCのクリーン度がどの程度なのかを調べてみることにした。
ところで、いくら使いやすそうだと思っても、実際に試してみないと分からないことも多いだろう。エー・アイ・ソフトの「PC診断士」ホームページにアクセスすれば、DiskX Toolsと同様のPCクリーン度チェックがオンラインで利用できる。まずは、このホームページで自分のPCのキレイさを調べてみるのがお勧めだ。あなたのPCも予想以上に汚れているかもしれない。
予想通り、いやそれ以上にマイPCが汚れていることに愕然としたが、診断結果のアドバイスによれば、「ファイルクリーナー」の「オートクリーン」を実行すれば、クリーン度が11%改善されるという。「ファイルクリーナー」とは、不要なファイルを多角的に検出して削除するという機能だ。
常々不思議に思っていたことがある。PCを長く使い続けるうちにHDDの空き容量が減っていくのは当然として、不要になったアプリケーションをアンインストールするなり、ファイルを別のメディアに退避させるなどの措置を講じてみても、思ったほどHDDの空き容量が増えないことだ。ということは、やはり不要ファイルが蓄積し続けているのだろうが、それを特定するのが難しい。
その点、DiskX Toolsでは、孤立ファイルやWindows Updateの際に作られたバックアップファイルなども含め、自分では気付かなかった不要ファイルまで見つけ出してくれた。
そして、「ファイルクリーナー」の「オートクリーン」では、検出された不要ファイルのうち、削除しても全く問題のないファイルだけを自動的に削除するので、安心して任せられる。
さらに、「ファイルクリーナー」には「マニュアルクリーン」と「高度なクリーン」というメニューも用意されており、どのアプリケーションからも参照されていない孤立ファイルや、重複ファイルなどを自分で指定した上で削除することができる。
これらを使う場合には、システムやファイルに関する知識がある程度必要になるが、削除前に対象ファイルを圧縮バックアップすることもできるので、万一の場合でも復旧することが可能だ。
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