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» 2004年10月14日 08時00分 UPDATE

今日から始めるデジカメ撮影術:第7回 ブレとシャッタースピードとISO感度の関係 (1/2)

失敗写真を知ろう、ということでまずはピンボケと手ブレと被写体ブレについて考えてみよう。でもこの3つの区別が付いてないと失敗の原因も分からない。単に「失敗」と片づけないでちょっと原因を見てみよう。

[荻窪圭,ITmedia]

 赤ちゃんや小さい子供を撮るときに一番大事なのは前回書いたように、赤ちゃんの自然な表情をできるだけ自然な光で、自然な目線で撮ること。生き生きとしていればそれで勝ったようなものだ。

 その次に大事なのは、できるだけ理想的な条件で撮れるようにカメラをセッティングしておくこと。あるいは、カメラや撮影の最低限の知識を知っておくこと。

 多くの人はデジカメを買ったままの状態で……つまりはフルオートで難しいことはカメラ任せにしていると思う。でもカメラという道具についてちょっと知り、ひと工夫するだけで失敗写真が減ったりするのだ。

ピンボケと手ブレと被写体ブレ

 失敗写真を知ろう、ということでまずはこの話から。撮った写真を見て一番「あ、失敗したあ」と分かるのがピンボケと手ブレと被写体ブレ。でもこの3つの区別が付いてないと失敗の原因も分からない。単に「失敗」と片づけないでちょっと原因を見てみよう。

 ピンボケは「ピントの合う位置がずれていて画像がボケて写ること」。普通、ピントが合っているところはシャープにシャキッと写るけど、合ってないところはもやっと写る。

 デジカメで多いのは「背景にピントが合ってしまって肝心の子供がボケて写る」パターンだ。カメラはシャッターを押すときにピント合わせを自動で行うんだけれども、ちょっとした拍子で手前にいる被写体じゃなくて背景にピントが合っちゃうことがあるのだ。逆に、手前にあるものにピントが合うこともある(テーブル越しに子供を撮ろうと思ったら、テーブルの上にある食器にピントが合っちゃったとか)。それはちょっと楽しくない。

 ピンボケはデジカメの液晶画面では分かりにくいけれども、怪しいかなと思ったら、気をつけて撮ってみよう。ちょっとしたコツはあるのだ。

ki_s_IMG_0042.jpg ピンボケ。いったいどこにピントが合っているのだろうと思いきや、右手前に写っている椅子にピントが合ってしまったのだった(オリジナル画像はこちら

 デジカメのシャッターをゆっくり押してみると分かるけど、シャッターは2段階で動作する。半分ほど押したところでちょっと引っかかる感じがあるはず。ここで最初のスイッチが入り、カメラはピント合わせをはじめるのだ(これを半押しという)。そして全部押し切るとシャッターが切れる。

 ピンボケをふせぐには、まずシャッターを半押しにしてピントをしっかり合わせてから、タイミングを見てシャッターを切るのが一番いい。普通のデジカメは画面の中央あたりを重点的にチェックするので、子供の顔を中央においてピントを合わせてから、カメラを少し動かして構図を決めて撮るというのも賢い手だ。そういう技を使うとピンボケはある程度防げる。

 慣れるまでは押し加減が難しいけれども、分かってしまえば簡単。本当は半押しなんて難しいことしなくてもシャッターを押せば「思ったところ」にピシッとピントがあってきれいな写真が撮れればいいんだけれども、残念ながら機械に人間の思ったところなんて正確には分からないので、ちょっとは人間側が合わせてあげよう。そうするとちゃんと子供にピントが合った写真が撮れる確率が高くなる。

 あと、近すぎてピンボケというケースも多い。機種によって違うけれども、目安として50センチ(手を伸ばせば触れるくらい)の距離より近いときはマクロモードにしてみるのがいい。

 2番目はブレ。ピンボケとブレの違いは簡単。全体の輪郭がもやっとしていてはっきりしない、あるいはメインの被写体がもやっとしてるのに背景や手前にあるものがシャキッとしてたらピンボケ。写っている絵が上下や左右にずれて重なっているように見えたらブレ。

 問題はブレには2種類あるということ。ひとつは手ブレ。文字通り、シャッターを押したときにカメラを持つ手が動いたり震えたりしたせいで写真も震えちゃうこと。

 実は普段から手はぶれてるのだけど、シャッタースピードが高速だとそれが目立たない。でも1/20秒とかになると手ブレがそのまま画面のブレになってしまい、「あちゃ」という写真になる。

 これを防ぐには、まずはカメラの持ち方。それについては前回書いたようにしっかり右手で握り、左手を添えるような持ち方がいい。あまり身体から離さない方がいい。もし手近に身体や肘を支えるものがあったらそれを使った方がいい。テーブルに肘をつくのもいい。何かにもたれるのもいい。何もなければ肘を身体につけた方がいい。そしてシャッターを押すときは息を止める。

 あまり手ブレばかり気にして身体に力が入っても失敗しちゃうので、部屋で子供を撮るときは体育座りをして膝をうまく支えに使うとか、テーブルや椅子に手をのせて安定させるとか、ちょっとした工夫をしつつリラックスして撮ろう。

 もうひとつのブレは被写体ブレ。撮った写真を見て、背景も子供もみんな同じようにブレて写ってたら手ブレ。逆に、背景はシャキッとしてるのに、子供がブレてたら被写体ブレ。要するにシャッターが切れる何十分の1秒の間に子供が動いちゃうのだ。ピンボケと間違える人がけっこういるけれども、実は被写体ブレというケースは多い。

 被写体ブレを防ぐには……子供が止まった瞬間を撮るのが一番。よく見てると、動きと動きの間にいい感じで止まる瞬間ってあると思う。そのタイミングでシャッターを押せるようになれば完璧。

ki_s_IMG_0039.jpg これは手ブレ。赤ちゃんも背景も全体がブレているのが分かる。背景の扉を見るとブレたせいで二重に写ってるのが分かる(オリジナル画像はこちら
ki_s_IMG_0041.jpg これは被写体ブレ。背景はシャキッとしてて被写体だけがぶれている。これはシャッターを切るタイミングが悪くてちょうどお母さんも子供も動いちゃったからだ(オリジナル画像はこちら

 でもブレが絶対ダメということもなくて、うまくブレてくれれば動きがある楽しい写真になることもある。

ki_s_IMG_0098.jpg 例えばこんな感じ(オリジナル画像はこちら

 神経質になりすぎないことも大事。

ISO感度を上手に使おう

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