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» 2004年11月08日 08時00分 UPDATE

今日から始めるデジカメ撮影術:第9回 紅葉と寄りとホワイトバランスの関係 (1/2)

秋の風景で一番撮りたいものといえば「紅葉」だろう。観光名所ともなると、いい宿は何カ月も前から予約でいっぱい。今回は紅葉をきれいに撮るためのテクニックを解説しよう。

[荻窪圭,ITmedia]

 秋といえば紅葉。紅葉を求めて旅立つ人数知れずで、この時期の観光地はすごいことになるのである。特に観光名所ともなると何カ月も前からいい宿は埋まっているほど。

 京都に友人が何人かいるのだが、彼らによると京都で本当に紅葉がキレイなのは1週間くらいで、毎年その時期がずれるからピークに合わせるのは大変とのこと。

 そんな紅葉を撮ってみよう。

とにもかくにもタイミングが大事

 実のところ、紅葉をきれいにとる最大の秘訣はひとつ。「いつどこで撮るか」なのだ。今はインターネットで様々なリアルタイム紅葉情報が提供されているので、それをちゃんとチェックして行くこと。2004年は特に夏が暑かったおかげで紅葉のピークは遅れがちという情報もあるし、同じ場所でもちょっと高いところへいくと真っ赤だけど、麓ではまだまだってこともあるから注意が必要だ。

 秋深まった頃、ふらっと歩いていて見つけた紅葉に見とれて撮影するというのもかなりオツなのでそれはそれでいい。

 紅葉を撮りに行くのならちゃんと調べて行くべし。そうじゃなくてもこの季節はいつきれいな紅葉に出会っても困らないよう、常にデジカメを持ってでかけるべし、ってことか。

 もし、行ってみたけど紅葉にはまだ早かった。くやしい。というときは、しょうがない、赤く色づいてる枝もあればまだまだ緑色の葉もある。そういうときは望遠で赤く色づいてる枝が画面の大勢を占めるようにうまくごまかして撮ろう。

ki_s_CIMG_0672.jpg しまった、まだほとんど色づいてない
ki_s_CIMG_0677.jpg でもアップで撮ればかなり紅葉っぽい

引いて撮るか寄って撮るか

 紅葉といってもいろんな撮り方がある。紅葉を撮るのか紅葉のある風景を撮るのか。2002年の秋に京都龍安寺で撮影した紅葉写真を元にあれこれ見てみよう。

ki_s_IMG_6047.jpg 京都龍安寺庫裏前の紅葉

 龍安寺といえば石庭だが、有名な紅葉スポットでもあるのだ。この庫裏へ上る階段がなかなかすごくて、紅葉シーズンのピークには紅葉のトンネルができる。

ki_s_PB215719.jpg 京都龍安寺庫裏前の階段

 行ってみるとなかなかすごいのだが、この写真だといまひとつわかりづらい。理由はいくつかあるのだが、その一つに「デジカメはあまり引いた絵は得意じゃない」というのがある。

 もっと具体的にいえば、明るさの差が激しい構図は得意じゃないのだ。この場合、葉っぱの隙間から見える空はすごく明るくて、紅葉の影で暗くなっている階段や木陰はすごく暗い。明暗差が激しいのだ。そうなるとデジカメが一度に記録できる明るさの範囲(ダイナミックレンジ)を越えちゃうので、明るいところは葉が空の白さに溶けちゃうし、色もきれいに出ない。

 もうひとつ理由がある。ひとつひとつの葉っぱが小さくなりすぎてモミジやカエデ独特の葉っぱの形がつぶれちゃうのだ。

 ではちょっとズームで寄ってみよう。

ki_s_PB215722.jpg 少しズームで寄ってみた(京都龍安寺庫裏前の階段)

 こうするとずいぶん紅葉らしくなった。この日は曇っていたので今ひとつ燃えるような赤にはなりきれなかったが、紅葉の雰囲気はずいぶん出たはずだ。

 紅葉は上にばかりあるわけじゃない。

ki_s_PB215771.jpg 地上と地面でサンドイッチ(京都龍安寺)

 地面に落ちた葉もまた紅葉のひとつであるから、それも意識すると、上下を紅葉でサンドイッチした絵になる。

ki_s_PB215775.jpg 地面に落ちていた紅葉(京都龍安寺)

 地面に落ちた葉に寄ってみるのもいいが、思い切って葉をアップで撮るのもよかろう。

ki_s_IMG_6059.jpg 葉のアップ(京都龍安寺)

 これは晴れた日に撮影したモノ。逆光気味に、真っ赤な葉を透かしてみるような感覚で裏から撮るとより赤が映えるのだ。

紅葉を紅葉らしく撮るための技

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