第1回 ある日ひらめいた「大人買い」への衝動「最新・最強自作PCをくれ!」と、ショップ任せで買うとどうなるか(1/3 ページ)

» 2004年11月09日 08時00分 公開
[柳谷智宣(アバンギャルド),ITmedia]

 現在のメインマシンを購入したのは3年前。Socket 423タイプのPentium 4/1.60GHzにIntel 850マザー、Direct RDRAMという構成のものだ。

 Direct RDRAMが主導権を握るという個人的な読みは見事にはずれ、DDR SDRAM全盛になってしまった。それからインテル系システムはSocket 423からmPGA478、LGA775と進化してきたが、買い換えるチャンスを逃しながらそのまま使い続けていたのである。

 そう、筆者はこのことからPCの買い替えについて、後悔がいやなので何か慎重になっており、かつ、もともとかなりの面倒くさがりなのである。

 ある日TVで、お金持ちのご夫人とそのご令嬢が、あるブティックで「とりあえずあるだけ持ってきて頂戴、そこから選ぶから。えーとこれとこれとこれね。では家へ届けておいてね」的な、実に優雅なお買い物をする番組を見た。

 そうか、これぞ大人買いだ。信頼できる(と個人的には思っている)ショップがお勧めするパーツを選んでおけばとりあえず安心できるし、何より、たとえ上記のようなことになっても「人のせい」にでき、自己嫌悪に陥ることもない。これだ、と決まれば話は早いのである。

 まずは予算はどうしようか。なにぶん「大人買い」なので予算を考えてしまうのもアレなのだが、無尽蔵という訳にもいかない。とりあえずCPUソケットで2世代買い換えなかったので、2台分。そして従来のメインマシンを2台セットで使っていたのでさらに2台分。というわけで計4台分ほどの予算分もの札束を握り締め、アキバに向かったのであった。

 コンセプトは最新/最強/最大/人任せ。パーツの選定や組み立てまでショップの力を借りることにする。

まずはケース。とにかく増設するだろうから巨大なのを導入する

 今回のマシンは極力青写真を描かず、ショップが推すパーツをとことんつみ込んでいく計画だ。このため、どんな構成となっても対応できるように、ケースだけは巨大なものを自分であらかじめ選んでおくことにした。

 狙いをつけたのは、GuangHsing Industrial製のサーバケース「GHS-1500」だ。本体サイズは410(幅)×710(奥行き)×416(高さ)ミリ。高さはそれほどでもないが、幅はミドルタワーケースの2倍以上ほどもあり、1ドアタイプ冷蔵庫並みの巨大さだ。そして5インチベイは15基も装備、HDDアクセスランプも標準で8基分備わっているので、ドライブたくさん入れろ! と言わんばかりの構成でなのある。

photo GuangHsing Industrial製ケース「GHS-1500」。そのたたずまいは1ドア冷蔵庫か金庫といった感じ
photo ケース両側に5インチベイを15基分も装備

 なお標準では、サーバ向けケースだけに2台の電源ユニットを同時に稼働させて安定性を高める、リダンダント型電源仕様となっているが、個人向けにシングル電源搭載用拡張ベイがオプションで用意されている。

 今回は、電源をショップに選んでもらおうと思っていたこと、そして安定性が求められるサーバ用途などとして使うつもりもなかったので、リダンダント型電源ではなく、このシングル電源搭載用拡張ベイも一緒に取り寄せた。こちらはプラス5250円、ショップによっては無料で付く場合もあるので探してみてほしい。

 というわけでケースは、シングル電源搭載用拡張ベイ付きで電源非搭載モデルを購入、7万6230円ナリ。……クッ。た、高ぇ……。いや、こんなところで弱気になっては「大人買い」などできん。

photo 実際に届いてみると、その巨大さにため息が。奥行きは710ミリ、そして重量は何も搭載していないカラの状態でも約33キロある。こんなの買っちゃって、個人用ケースとして果たして使いこなせるのか

マザーはハイエンドクラスの改良版を

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