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» 2004年12月21日 09時58分 UPDATE

グラフィックスカード「ビデオ品質はATIを超えた?!」PureVideoとGeForce 6200 with TurboCache日本発表

NVIDIAは12月20日、TurboCache技術を搭載したバリュー価格帯GPU「GeForce 6200 with TurboCache」と、同社GeForce 6シリーズに含まれている動画支援機能「PureVideo」サポートドライバがダウンロード可能になることを発表した。

[小林哲雄,ITmedia]

 製品説明会の冒頭では、東正次氏(PCビジネスディレクター)が「今年はすでにGeforce 6、SLI、nforce 4と数々のテクノロジを発表したが、今日はさらに“PureVideo”でPCにおけるビデオ画質の改善を図った。既存のGeForce 6はドライバのダウンロードだけで対応できる。“TurboCache”では3Dレンダリングをローカルメモリだけでなくシステムメモリで行えるので、コストパフォーマンスは高くなる」と述べた。

ビデオ再生品質が大幅に向上したPureVideo技術

 次に登場したのはマルチメディア担当ジェネラルマネージャーのスコット・ヴォーリ氏。冒頭ではPureVideoのデモとしてT2のHD版トレーラーを紹介し、PC上で再生できることを示したうえで「デジタル家電で先進の技術を持つこの日本で、PureVideoを紹介できることは光栄である」と説明を開始した。。

 GeForce 6シリーズにはビデオ機能の強化としてプログラマブルビデオプロセッサが組み込まれているが、これをドライバレベルで補完しユーザーに提供するのがPureVideo技術だ。対象となるのはGeForce 6。ハイエンドの6800からローエンドの6200まですべてサポートする。

 具体的にはプログラマブルな16ウェイのSIMDベクトルプロセッサ、動き予測エンジン、高画質MPEG-2デコーダを組み合わせて、MPEG-2 HDとWMV9 HDのデコードアクセラレーションを行う。3D GPUを使わないため低消費電力であり、マイクロコードとドライバのアップデートによって将来のHDフォーマットにも対応でき、それ以外の新機能も提供できるという。

 21日から提供を開始するドライバのバージョンではアダプティブデインタレース、フィルム素材ビデオを高画質再生する3:2プルダウンと特許を持つBad Edit補正、そして水平4タップ、垂直5タップのスケーリング機能をサポートする。これらによってジャギーやボケ、ゴーストはより少なく、フィルム素材DVDでは24フレームを前提とした再生を行い、拡大や縮小を行ってもスムーズな変更を行う。

kn_62tcvsati.jpg 左がATI(RADEON X700 Pro)/右がPureVideoと“名指し”で比較するデインタレース表示例
kn_62tcvsbedit.jpg Bad Edit補正技術によりボンネットの反射表現が滑らかになっている

 また、仮想10ビットダイナミックレンジ表現に加えて表示装置(CRT/LCD/HDTV)にあわせたガンマ、輝度、コントラスト変換を行い黒ツブレ、白トビの少ない画像を表示する。現在作業中の内容として輪郭強調、ノイズリダクション、色温度補正に対応するとの発言もあったが、これらはドライバソフト(とマイクロコード)の変更で実現されるという。

 なお、PureVideoの適応範囲と製品によるイネーブルの詳細、およびPureVideo対応ドライバ(ForceWare Version 67.03)は20日夜からダウンロード開始となる予定だ。同時にMPEG-2 HD対応のnDVD decorder(1.00.67)もアップデートされ、ユーザーは30日トライアル版が無料でダウンロードできる。また、動作対象となるのはWindows MediaPlaer9/10とMCE 2005で、MPEG-2 HDまでの完全対応にはnDVD decorderが必要となる。

TurboCache技術でパフォーマンスを高めたGeForce 6200 with TurboCache

 アジアパシフィック テクニカルマーケティングマネージャーのオング・ツェー・リン氏は、新しく登場するバリューレンジ製品GeForce 6200 with TurboCache(以下6200wTC)を説明した。

 NVIDIAのデスクトップ用グラフィックスチップ製品はGeForce 6800/同6600/同6200がすでに発表済だが、バリュー帯の6200に追加(事実上更新)する製品として登場するのが6200wTCだ。搭載するローカルグラフィックスメモリの違いにより16/32/64Mの三種類がリリースされる。出荷はすでに行われており、実装された製品は一月中頃には発売されるという。

 最近のGPUとしてはローカルメモリが少ない理由は、「必要なときだけメインメモリを割り当てる」TurboCacheテクノロジーを採用しているためだ。最近の3Dゲームはフレームバッファ以外に大量のレンダリングメモリが必要となる。このため、グラフィックスカードにも大量のメモリが搭載されていて、これが価格を上げる要因のひとつとなっている。

 6200wTCはTurboCache Magager回路を搭載し、PCI Express上のメインメモリにダイレクトにアクセスして直接レンダリングを行う。下位製品はメモリチップ一個でメモリクロックが350MHzの32ビットメモリを使用するためトータルのメモリ帯域幅は10.8GHzに、上位二製品はメモリを二つ使用し、トータルメモリバンド幅は13.6GHzとなる。

 このため、3DMark03ではいずれも競合製品に勝るパフォーマンスを出すという。さらにNVIDIAは、帯域の多くをPCI Expressを使用するため、性能はチップセットにも依存することになるが、Intel 915GよりもnForce4のほうが高性能を発揮すると説明する。

 6200wTCはPCI Express上において、Shader Model 3.0をサポートする唯一のバリュー価格帯製品であり、これらのゲームも快適に遊べるというのが魅力となっている。デモではhalf-life 2が快適に遊べる(Pentium 4/2.8GHz&1Gバイト DDR&GeForce 6200wTC)ことを示していた。

 メモリはアプリケーションが必要になったときにドライバが自動的に割り当てる。ローカルメモリ64Mバイト版は仮想的に256Mバイトのビデオメモリを、そのほかの製品は128Mバイトあるとシステムから認識されている。

 パッケージ例としてシステムから認識されるメモリ量を推奨しているようで、多くのメーカーはパッケージが「Supporting 128M」(または256M)と書かれていた。会場を見た範囲では、ELSAのみが正面に実際のメモリ量を書いており、やや紛らわしいマーケティング政策の感がある。とくに16Mバイトと32Mバイトモデルはメモリ量もさることながら、メモリ帯域幅(ひいては性能)が異なるが、違いをパッケージから判断しにくい。

kn_62tcvmem.jpg 16/32Mバイトのどちらか不明だが、システムからは128Mバイトのビデオメモリとして認識している

kn_62tcpmem.jpg システムからみえるメモリ量をパッケージに表示するメーカーがほとんどだ

kn_62tcelsa.jpg 見た範囲ではELSAだけが、サポートメモリでなく実メモリを記載していた

 GeForce 6シリーズは上位二製品がSLIに対応していていたが、TurboCacheは6200のみサポートされるなど、役割分担を果たしている。なお、6200wTCの初期バージョンドライバは71.02であるが、これはPureVideoに対応しておらず後日のアップデートにて対応するという。

kn_62tcqa.jpg QAセッションで登場した東正次氏(左)オング・ツェー・リン氏(中央)スコット・ヴォーリ氏(右)。PureVideoに関する質問が多く出ていたが、「PureVideoの比較でATI製品を使っていたが『ビデオ品質はATIを超えた』と書いてよいのか?」という質問に対し「書いてください!」と東氏は力強く回答した

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