では、特徴である多関節アームをいじって、ファンの位置を調整していこう。
調整は、ヒンジ部分のねじをゆるめて角度を調節し、決まったところで締め上げるだけ。ただしこのねじはナット止めではなく、アーム部に切られたねじ溝で固定する仕組みである点に注意したい。この仕組みの場合、固定したあと一定方向(ねじがゆるむ方向)にアームを動かすと、ねじがゆるんでしまうのである。
また、設置方法とファンそのものの重量にもよるが、日が経つにつれて重力によりだんだん下がってきてしまう傾向にもある。
一応ねじには緩み防止ワッシャーが付いているが、ないよりいささかましといった感じ。ホームセンターなどで販売されているねじ止め剤などを併用するとよいかもしれない。
ではちょっといい設置方法を考えてみよう。
まず1つめは電源ケーブルなどを押しやって、5インチベイ後ろにファンを配置する方法だ。てこの原理によりまっすぐ設置するより負担は軽くなり、かつケーブル類が一応ファンを支えている(重なっているだけだが)ことで、かなり安定する。
次は、背面のファン取り付け口を利用し、ファン固定部だけで設置した。可動部が少ないためこれが一番強固で安心。ただこのステーを使用する意味がないといえばそうかもしれない。
最後は、人間用として使ってみた。
PS-FreeArmは、その重要な関節固定の仕組みがやや貧弱な気もするので、その固定方法にひと工夫は必要。しかしファン設置の自由度が高いという点で考えると、有意義なアイテムではある。ミドルタワーケース以上の内部スペースが多く、通常の位置に設置したファンでは風が流れにくい場所に、直接風を当てて冷却させたいといった要望を持つユーザーにぴったりではないだろうか。
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