教育用などで注目されているChromebookだが、どうしてもWindows PCを普段使っている身からすると「スペックが不足しており、動作が重たいのでは」と不安を覚える方もいるだろう。
そんな皆さんの悩みや疑問を解決するために、本記事ではWindows PCと比べてスペックが控えめなChromebookが快適に利用できるのかをベンチマークテストなどを通じてチェックしていく。
今回取り上げるChromebookは、レノボ・ジャパンの「Lenovo IdeaPad Flex 3i Gen 8」だ。このモデルはチップセットに第12/13世代Coreプロセッサと同じ高効率コア(Eコア)を4基備える「Intel N100」を採用している。とはいえ、N100は廉価ノートPCに採用されるイメージがあり、果たしてChromeOSではメインとして利用できるパフォーマンスを発揮できるのか気になる。
本機の具体的なスペックは以下の通りだ。
項目 | 内容 |
---|---|
CPU | Intel N100(4コア4スレッド/3.4GHz) |
メモリ | 4GB LPDDR5 |
ストレージ | eMMC 64GB |
ディスプレイ | 12.2型(1920×1200ピクセル)IPS液晶/10点マルチタッチ対応 |
NIC | Wi-Fi 6対応、Bluetooth 5.1 |
インタフェース | USB Type-C USB 3.2 Gen 2×1、USB Type-A USB 3.2 Gen 1×2、HDMI出力×1、マイク/ヘッドフォンコンボジャック×1 |
こうしてみると、IdeaPad Flex 3i Gen 8のスペック自体はかなり控えめに見える。すると「コストが優先されたモデルなのではないか」というイメージを持ってしまうが、実はボディーの質感は非常に満足できる仕上がりとなっている。本体の色もアビスブルーという、濃く鈍く光るスタイリッシュなカラーを採用している。
天板は3分の1が斜めに掘られた溝があり、残り3分の2の領域が梨地加工になっている。光の反射によってツートンカラーを感じさせる、なかなか面白い挑戦的なデザインだ。欠点を1つ挙げるとすると、指の脂が付きやすく、テカリが起きてしまうことだろうか。
ヒンジを開いた状態で本体を揺らしてみると、多少がたつきは感じるが価格を考えると十分な出来といえるだろう。重量自体は約1.25kgと、最近のモバイルPCとしてみると少々重たい部類に入り、持ち運ぶ際には思った以上にずっしりと感じる。
前置きが長くなってしまったが、早速IdeaPad Flex 3i Gen 8を実際に利用して、Intel N100を搭載したChromebookがどの程度パフォーマンスを発揮できるか確認していこう。
実際のアプリを利用しながらテストを行う前に、ブラウザでWebアプリを表示した際の応答スピードをテストする、
Webブラウザのベンチマークツール「Speedometer 3.0」を利用してスコアを測定してみた。参考値として下記環境とのスコアをそれぞれ比較用に用意した。なお、テスト実施にあたり、全てWindows機については、Google Chrome 124.0.6467.79、Chromebookについては、Google Chrome 123.0.6312.132にて実行している。
【Speedmeter 3.0の測定結果】
こうしてスコアを比較してみると、Intel N100のスコアが一番低い結果となったものの、Webアプリの操作という観点で見れば、スコアが大きく乖離(かいり)することもなく利用できるのでは、という結果が見て取れる。
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