第18回 桜の色とディテールの関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/2 ページ)

» 2005年03月24日 10時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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 2つめは他の風景とからめて撮る。1本だけきれいな桜の木があったとき、花見に行ったけれど桜の木と他の木が混じり合っていて、撮っても桜があまり目立たなかったとき。桜自体は非常に淡い色なので、写真として切り取ると周りの色に負けちゃうことがあるのだ。

 何とからめてもいい。それが「廃墟と桜とか」など正反対の組み合わせでも味わいが出るし、「幸せそうな花見客と桜とか」などの正統派の組み合わせでもいい。

太陽の塔の後ろの顔を桜と一緒に望遠で撮影
桜の上に顔を出す太陽の塔。同じ場所で同じ太陽の塔をからめて撮影しても全然印象が違う写真になるのが桜の奥深さ
たまたま歩いてたら狭い道に張り出すように桜が伸びていたのでわざと背景を工事現場にして撮ってみた

 3つめは離れたところから桜のある風景全体を撮る。桜並木を撮ったり、山の中腹から桜の園を見下ろして撮ったり。こういう写真はデジカメの性能が結構露骨に出る。遠くの桜の花のようにぐちゃぐちゃっとしたところを自然に描写できるデジカメとそういうのが苦手なデジカメがあるからだ。また、広い範囲を撮ることになるので、それなりに桜がたくさんあってきれいな風景になる場所で撮りたい。こういう本格的な写真を撮りたいときは満開の時期を見計らって桜の名所に出かけてみよう。

 うまくいけば印象的な、思わず大きく引き延ばしたいような写真が撮れる。

太陽の塔がある風景に桜を少し絡めてみた
桜のトンネルの下を親子が自転車で走ってきた

 4つめに、自分は桜の何に惹かれるのだろうと考えてみるのもいい。木に咲いている花だけが桜ではない。そこが日本人と桜の微妙な関係で、ある人は満開の中で桜の花びらが舞っているシーンに心惹かれ、ある人は地面につもった花びらに心を奪われたりする。そうであればそういう写真を撮ってみる。それもまた桜の写真だ。

池にかかる枝垂れ桜。池に浮かぶ花びらがもっと多いとよかったのだけれども、だからといって木を揺らして花びらを落としてはいけません

 このように桜の写真というのはイメージ通りに撮るのは難しい。でもうまく撮れるとその分面白い。

 最後にカメラのセッティングのコツを。

 桜の色や明るさはとても微妙だ。特に露出を間違えると、印象ががらりと変わる。明るく撮りすぎても暗く撮りすぎてもダメなのだ。だから露出補正機能などを駆使しながら、微妙に露出を変えて何枚も撮ってみること。

 彩度を調節できるデジカメなら、彩度を高めにして色鮮やかにするといいだろう。

 桜は満開の時期も短く、天候にも左右され、しかも複雑な表情を持っている。だから桜を撮りたいと思ったら、近寄ってみたり遠ざかってみたり広角で全体を撮ったりズームで寄ってみたり、日差しの具合によっても写り具合が変わるのであっちから撮ってみたりこっちから撮ってみたりといろいろ工夫してみよう。多分それが一番重要だ。

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