シンプルで使い勝手のよい生活防水デジカメ「μ-mini Digital S」レビュー(1/3 ページ)

» 2005年03月25日 13時08分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 オリンパスの主力デジカメは、生活防水のμ Digitalシリーズ。2004年からよりコンパクトにしたティアドロップスタイルのμ-mini Digitalシリーズが追加され、上位モデルとのデュアルラインナップとなった。

 そのマイナーチェンジ版が「μ-mini Digital S」だ。基本的にボディのデザインはそのまま。写真を見てもらえば分かる通り、フラットなのは底面だけで、あとは斜めになっていたり丸くなっていたり湾曲していたりと、実に凝ったデザインだ。

左右も上下も斜めでフラットなのは底面だけというデザイン。デモ実はけっこう使いやすい。ロゴの付いたパネルが前モデルとのデザインの変更点だ
上から見ても左に向かって細くなっているのがわかる。ここまで凝ったデジカメはそうはないだろう。右手側にシャッターボタン、電源スイッチ、モードダイヤルがある

 こういうデザインだと使いにくいかと言うとそんなことはなく、全体に、特に先が丸いのでポケットやケースへ出し入れするときもひっかからなくてスムーズ。前面のレンズカバー部もレンズ収納時は本体とフラットに一体化するのでひっかからないのだ。最近流行の薄型デジカメに比べるとやや厚めではあるが、それが逆にポップさを演出している。

 前モデルとの外観上の違いは前面のロゴがプレートになったことくらい。あとはカラー。前モデルのカラーバリエーションはビビッド系だったが、今回は淡色系に統一された。基本カラーはシルバー+カラー3色。

 ボディはもちろん生活防水。水に濡れても平気だが、水中での撮影は出来ないというレベルだ。また、公にはいわれてないが、その構造上衝撃にも強いらしい。

ズームは2倍止まりだが実用性は十分

 μ-mini Digital Sが前モデルともっとも異なるのはCCD。前モデルは1/2.5インチの400万画素だったが、今回は500万画素にアップした。レンズは変更なく、35〜70ミリ相当の2倍ズームで明るさはF3.5〜4.9。ズーム域の割にレンズが暗めなのが気になる。もともと感度が高いCCDではないだけに、明るいレンズが欲しかった。

 そのISO感度はISO 64〜400。ISOオートで撮影してもギリギリまでISO感度を上げない仕様で、その代わりかなり速めにストロボを発光しようとする。だからストロボ発光停止で使うときは手ブレに気をつけなければならないし、逆にオート発光にしていると昼間でもちょっとした逆光で発光するので注意が必要だ。

 肝心の画質は晴天下など条件がいいところではなかなかの出来で、ホワイトバランスもしっかり合わせてくるし露出もいいが、ディテールのざらつきや甘さが感じられる。500万画素のフルオート系コンパクトとしてはそこそこの写りだ。

 撮影距離は50センチからとちょっと遠目で、マクロモードにすると20センチまで寄れる。標準で50センチというのはちょっと遠い感じ。手が届く距離に来たらマクロモードにしたい。さらにスーパーマクロにするとズーム位置がテレ端に固定されるが、8センチまで寄ることができる。8センチとはいえ、テレ端なのでけっこう寄れる。

シンプルな使い勝手は上々

 ボディの使い勝手はなかなかいい。シャッターボタンの手前にある電源スイッチを入れるとレンズカバーが少しボディ内にひっこんで開き、レンズが出る。撮影可能までは実測で約2秒と迅速だ。

普段はレンズカバーがフロントと一体化して閉じているが、スイッチを入れるとレンズが飛び出てくる。この曲面を多用したユニークなデザインが特徴
シャッター部のアップ。モードダイヤルは円柱形。シャッターボタンはボディの曲面に沿う形状で、人差し指が自然に当たる位置。これは押しやすい

 シャッターボタンの横にモードダイヤルがあり、静止画・動画・再生と3つのポジションがある。

背面。液晶モニターは1.8インチ。ズームレバーがちょっと小さいが実用上の問題はない。十字キーの上下左右に各機能が割り当てられている
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