iPod人気で、ウォークマン以来の活況を呈しているのが携帯音楽プレーヤー。HDDや大容量フラッシュメモリを内蔵するタイプの場合は、移動中にヘッドフォンで楽しむだけではなく、自宅などでは普通の音楽プレーヤーとしてスピーカーより音を出して音楽を楽しみたいと思う人も多いのではないだろうか。そう、携帯音楽プレーヤーであっても、ちょっとしたポータブルスピーカーがあればもっと利用用途が広がるのである。
今回は、そのような使い方を望むユーザー向けとして発売された、サンワサプライ「MM-SPP1」、および「MM-SPP2」の2製品を試してみた。
MM-SPP1は、通常状態では幅24センチとやや大きなサイズだが、左右のスピーカーユニットはそれぞれ180度回転して背面に回りこますように折りたためるようになっている。つまり横幅は約半分の12センチまで小さくなる。ちなみに高さは9センチで、CDジャケットよりもちょっとコンパクトなほどになる。スピーカー部を折りたたむため、厚さこそ5センチ強ほどになるが、携帯音楽プレーヤーと一緒にバッグに放り込んでおくこともさほど苦ではない。
接続ケーブルはステレオミニプラグが付いた直結タイプを採用し、背面のカバー内に巻き取って収納することができる仕組みになっている。
接続ケーブルの全長は80センチあるが、この仕組みにより必要な分だけ引き出せるため、ケーブルの長さがさほど必要でない場合でも邪魔にならない。接続ケーブルが80センチもあれば、たとえばベッドサイドで聴くといったシチュエーションの場合、手元にプレーヤーを置いて、スピーカーはちょっと離れたベッドサイドテーブルやヘッドテーブル、出窓、書棚などに設置することができる。
左右のスピーカーユニットの背面には折りたためるスタンドも装備されており、MM-SPP1はちょっと上を向く感じで設置できる。何かのデスク作業中に机上に置いて使う場合などにはちょうどよい感じだ。
では音質はどうだろう。搭載する5センチ径のフルレンジスピーカーは低音こそ欲張っていないが、中域から高域まで素直な音作りがなされている。単4乾電池2本での動作ということもあり、音量レベルはちょっと控えめかな、という印象だが、かわりに最大音量時で音割れしてしまうといったこの手のスピーカーによくあるチープな感じはなかった。ちょっとしたBGMにしたり、リラックスしてイージーリスニング用途に使う、といった場合に向くといえる。
さて、結構便利だと感じたのが、前面に大きく配置されたボリュームだ。なりに似合わずやや大型のつまみが採用され、無段階に細かく音量調整が可能。大きすぎず小さすぎず、好みの音量にぴったりと調整することができる。
最近では携帯電話も音楽プレーヤーとしても使えたりもするわけだが、携帯電話側の音量調整機能は意外と雑だったりするモデルもある。そのような時でもMM-SPP1なら望み通りの音量で音楽を楽しめると思われる。
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