600番台のPentium 4と言えば、64ビット拡張メモリ技術「EM64T」に対応し、消費電力を減らす「Enhanced Intel SpeedStep Technology」(EIST)をサポートする高機能高性能のCPUだが、これまではEndeavor Proシリーズ、またはEndeavor MTシリーズでのみ搭載可能だった。
インテルのCPU、というと発表されたばかりのデュアルコア「Pentium D」が話題になっているが、動作周波数の高さ(そして価格に関しても)Pentium Extreme Editionを除けば最上位になる3.8GHz動作のPentium 4 670を選択できるのは魅力。
ちなみに、Endeavor MR200で選択できるCPUはPentium 4 670以外に「Pentium 4 630」(動作周波数3.0GHz)から同660(同3.6GHz)のほかに、低価格に抑えたければ「Celeron D 335J」(同2.8GHz)も用意されている。
マザーボードは従来モデルのEDiCube MRと同様、チップセットにIntel 915Gを搭載する「P5GD1-VM」を採用。グラフィックス機能はチップセット内蔵のIntel GMA 900を使用するが、PCI Express x16スロットを備えており、NVIDIA製GeForce 6600搭載グラフィックスカードもBTOで用意されている。
キャプチャーカードもハードウェアMPEG-2エンコーダ対応のものがBTOで用意されている。ゴーストリデューサや3次元Y/C分離などの高画質化回路をサポートしているのも魅力。また、キャプチャーカードを組み込んだ場合、USB接続のリモコンや同社のテレビの視聴、録画用ソフト「FINESTATION」が付属する。
以前、EDiCube MR1350を評価したときにも感じたが、FINESTATIONの出来は実によろしい。とくにリモコンで使うときの操作感に関しては国内で現在発売している、いかなるキャプチャーカード付属のソフトと比べても遜色ない。エプソンダイレクトからキャプチャーカードとFINESTATIONのセットが単品で販売されれば、迷わず購入したいほどの優れた使い勝手なのだ。
Endeavor MR2000には最大2枚までキャプチャーカードを組み込めるので、いまや当たり前となってきた複数同時録画も楽しむことができる。加えて言うなら、価格設定も魅力的。キャプチャーカード一枚を組み込んだ場合の追加価格が1万500円、2枚組み込んでも2万4150円増ですむというのは、リテール販売のキャプチャーカードと比べるとかなり安いと言える。
ただ、EDiCube MRでもそうだったが、リモコンの受光部が外付けのUSB接続である点が個人的に少々残念。せっかくの優れたデザインのケースが、この受光部があるだけでなんだか不恰好になってしまうからだ。リモコン受光部がケースに内蔵されていれば面倒なケーブルの取り回しも行わなくてすむようになる。
もちろん、キャプチャーカードを選択しない構成もありえるため、リモコン受光部を内蔵するのはコスト的に難しいのも理解できるのだが、可能なら改善してほしいところだ。
光学ドライブに関しては、DVD-ROM/CD-RWコンボドライブか、DVD±Rの2層書き込みに対応するDVDスーパーマルチドライブを選択できる。また、空いている3.5インチシャドウベイが1基あるので、そこにHDDを追加することもできる。キャプチャーカードを搭載するとどうしてもHDDの空き容量を増やしておきたいので、省スペース型でこうした増設の余地があるのはうれしい限りだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.