今回リリースされたVideoStudio 9の最大のポイントは「クイックDVDウィザード」モードにある。これはDVカメラの映像をたった3ステップでDVD化してしまうモードで、エフェクトなどの自由度はほとんどないものの、操作はとても簡単。初めて動画編集ソフトを使うユーザーでも、DVカメラの映像を「間違いなく」DVDに保管できる。
操作手順は以下のステップだけ。
手順1:Ulead VideoStudio 9を起動し「クイックDVDウィザード」を選ぶ
手順2:DVカメラの映像が、撮影シーンごとに読み込まれるので、保存しないシーンのチェックを外す
手順3:メニューなどのテンプレートを選んでから「書き込み」をクリック
これだけでDVDに映像が順番に書き込まれてオリジナルDVDが完成する。
また、少しだけ自由度がある「おまかせモード」も用意されている。ここでは、実際の映像を使って試してみることにしよう。「クイックDVDウイザード」はDVカメラからの取り込みに限定されるが、「おまかせモード」なら、DVカメラに動画ファイル、写真など多様なソースを利用できる。
今回使用した映像は、DVカメラで撮影した映像をカメラ付属のツールでPCに取り込んだDV形式のファイルだ。約23分の映像だが、ひとつのファイルの中にたくさんの撮影シーンが繋がって保存されている。これを素材にして、DVDを作成するステップを紹介する。
手順1:Ulead VideoStudio 9を起動し「おまかせモード」を選択
手順2:「ファイルを挿入」を選び、映像ファイルを選択する
手順3:画面下の左端にある「撮影日時を基にビデオシーンに分割」をクリック
手順4:必要のないシーンを右クリックし、コンテキストメニューから「選択したクリップを除去」を選択して必要なシーンだけを残す
手順5:「次へ」をクリックしたら、好みのテーマテンプレートを選び、さらに「次へ」をクリック
手順6:「ディスクの作成」を選ぶと、DVからMPEG-2へと再エンコードされ、DVDの作成が行われる
各シーン間のつなぎは、いくつかのエフェクト処理が挿入され、BGMも「自動で」挿入されるが、撮影時の元音声もそのまま残される。このように自動でエフェクトやBGMが挿入されるおまかせモードだが、ごく自然なビデオクリックが完成する。
元のDV映像が、ちょっと見ていると飽きてしまうような単調なカットの連続であっても、エフェクトやBGMの効果でずいぶんと見られるようになってしまうから不思議である。本気でいろいろと編集しようとするととても大変な作業となってしまうが、手軽に短時間でDVD化したいきには非常に便利なモードだ。
ただし、DVの映像からDVD形式へのエンコード処理(レンダリング)に時間がかかる。Pentium 4/2.4C GHzの環境で23分の映像を処理するのに、2時間以上かかってしまった。時間がかかっている分、エンコードされた映像はかなり高画質に仕上がるが、ある程度画質を落として、処理時間を短縮できるオプションがあると使いやすい。
なお出力先のDVDメディアとして、片面2層にも対応している。長時間の映像であっても一枚のメディアに保存可能だ。
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