嗚呼、もともとこの企画は週末の時間をもてあました昼下がりにでも「そうそう、そんなゲームもあったねー。懐かしい〜」と気軽に読んでもらうための連載である。面倒な理屈を延々こねるよりも「押し入れに埋もれている昔のゲームでまた遊ぼうよーっ」という話にもっていきたいのである(昔々、ボードウォーゲームでも「押オモゲーム=押し入れに埋もれている面白いゲーム」という言い回しがあった。ボードだろうがPCだろうが、ウォーゲームは押し入れに埋もれる運命にある)。
しかし、まだゲームの話はできない。それは、先ほども述べたように、ボードゲームのテイストを色濃く残したPCウォーゲームのほとんどが「DOS」、一部「Windows 95」「Windows 98」対応の「前世紀の遺物」であるためだ。Windows XPではそのほとんどが動かない。で、そこで登場するのが「Microsoft Virtual PC」「VMware」「QEMU」といった「OSエミュレータ」となる。最近、PC雑誌でも頻繁に特集が組まれることもあって、存在そのものは多くのユーザーに知られるようになった。
ただ、多くの記事では「業務用」「開発用」的なメリットが強調されて紹介されている。たしかに、どんなハイエンドグラフィックスカードをPCに実装していても、エミュレーションで起動した「ゲストOS」では、3Dグラフィックスのハードウェアアクセラレーションはできないので、「FPS」「RTS」「フライトシム」系ゲームはほとんど実用にならない(VMwareでは環境ファイルをカスタマイズすることでゲストOSがWindows XP/2000の場合、ハードウェアT&Lが可能になるという)。
ただし、こういう問題も押し入れに埋もれている「前世紀」のPCウォーゲームならば問題ない。OSエミュレータで起動したゲスト「Windoows 98」やそのなかで動作する「DOSモード」で問題なくゲームが動いてくれる。
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