きょうは「nForce 590 SLI」でうわさの“EPP”を試してみた(3/4 ページ)

» 2006年05月29日 12時59分 公開
[笠原一輝,ITmedia]

LinkBoostに関しては高解像度の負荷がかかる環境で効果を確認

 LinkBoost機能とEPPを利用して、nForce 590 SLIの“メーカー謹製”クロックアップ機能を試してみたい。この機能が有効になるための条件は先に述べたとおりだが、今回はGeForce 7900 GTXを2枚とEPPに対応したCorsairのメモリ「TWIN2X2048-6400C4」(800MHz、4-4-4ー12)と「TWIN2X2048-8500C5」(1066MHz、5-5-5-15)を用意して標準状態と比較した。

標準状態のシステム環境
CPUAthlon 64 FX-62
チップセットnForce 590 SLI
マザーボードFOXCONN C51XEM2AA
メモリDDR2-800
容量1GB
ビデオチップNVIDIA GeForce 7900 GTX
ビデオメモリ512MB
ビデオドライバNVIDIA ForceWare 90
標準解像度1024x768ドット、32ビットカラー
ハードディスクWesterDigital WD360
フォーマットNTFS
OSWindows XP Professional+ServicePack2+DirectX9.0c

 LinkBoostの有効と無効は、BIOSセットアップメニューで行える。今回は、LinkBoostを無効にした状態と有効にした状態のそれぞれで比較してみた。無効にした状態でHyper Transport、PCI Express X16が8Gバイト/秒となるが、有効にした場合には25%%の10Gバイト/秒となる。結果は以下の通りだ

FarCry Hardware OC Benchmark v1.4 8×AA 16×Aniso
DOOM3 timedemo demo1 UltraQuality

3DMark06 3DMarks
Final Fantasy XI Official Benchmark 3 Version 1.0

 FarCry Hardware OC Benchmark v1.4 8xAA 16xAnisoとDOOM3 timedemo demo1 UltraQualityのうち、解像度がXGA(1024×768ドット)では効果がないどころかLinkBoostを有効にしたほうが下回っている。一方で、SXGA(1280×1024ドット)ないしはUXGA(1600×1200ドット)では有効にしたほうが上回っているので、高解像度になればLinkBoostの効果がでてくるという傾向がうかがえる。この傾向は3DMark06でも同様である。

 以上の結果はある意味妥当なものだ。2つのGPUを接続するバスを速くしたとしても、そこに流れるデータが多くないなら意味がない。交通量が少ない2車線の国道を4車線にしても効果ないのと同じだ。これに対して、高解像度ではそれだけ流れるデータが増えるので効果があるのだと考えること。ただし、それも劇的な効果があるのかと言われれば、「ちょっとだけ」としか言えないところが苦しいが、もっと負荷がかかるゲームであればさらに効果がでる可能性はある。

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