あくまでハイエンドのMacを目指した「Mac Pro」と「Xserve」WWDC 2006レポート(1/2 ページ)

» 2006年08月16日 05時30分 公開
[鈴木淳也,ITmedia]

 米Apple Computer主催の開発者カンファレンス「Worldwide Developers Conference(WWDC)2006」が米カリフォルニア州サンフランシスコで、8月7〜11日(現地時間)まで開催された。ここでは、同カンファレンスで発表されたばかりの新製品「Mac Pro」と「Xserve」についてまとめた。

性能と拡張性を重視し、中身を一新した“最強のMac”「Mac Pro」

photo WWDC 2006会場となった米カリフォルニア州サンフランシスコ市内にあるMoscone Center Westの概観。次にここにリンゴのマークが出現するのは来年1月のMacWorld 2007になるだろう

 ついに姿を現した最強のMacこと「Mac Pro」の特徴を一言でいえば、「パフォーマンスと拡張性を重視したハイエンドMac」と表現できるだろう。恒例のPower Mac G5とのベンチマークテスト比較で「2倍高速」とAppleが強調するように、パフォーマンス面でのアップグレードに目が行きがちだが、真にMac Proで注目すべきは、その拡張性にある。分かりやすいポイントで言えば、光学式ドライブを最大2基搭載可能になった点と、HDD用のドライブベイを4基備え、最大で2Tバイトまで容量を拡張できる点だ(500GバイトのSerial ATAドライブを4基内蔵した場合)。また、PCI Expressスロットを4本並べ、レーンの割り当てをソフトウェアで切り替えられるほか、2倍の厚みのある(2スロットを占有する)ハイエンドのグラフィックスカードを挿入できるようになったのも見逃せない。

 従来のハイエンド機Power Mac G5と比較して、光学式ドライブを2基可能になった点と、インタフェースの配置や構成が変更された点以外は外見上に大きな変化がないMac Proだが、「以前よりも内部スペースに余裕が生まれたことで、さらに拡張性の部分を強化することが可能になった」と米Appleワールドワイド ハードウェアプロダクトマーケティング担当副社長のデビッド・ムーディー氏は述べる。同氏によれば、CPUをIntelアーキテクチャ(IA)ベースに変更したことで、「パフォーマンス」と「省電力」の2つの面で大きなメリットを享受することができたという。とくに省電力部分の効果は大きく、ファンの数を減らして静音化を図ったほか、熱設計上の理由から従来と比較して内部スペースに余裕ができ、その分を機能拡張にまわした結果、今回のMac Proが誕生した。

photo 会場内に設置されたMac Proの巨大看板。「クアッドコアXeonの64ビットワークステーション」が今回のキャッチコピーだ

 またMac Pro用のCPUとしてデスクトップPC用の「Core 2 Duo(開発コード名Conroe)」ではなく、サーバ/ワークステーション用の「Xeon 5100シリーズ(開発コード名Woodcrest)」を選択した理由について、ムーディー氏は「真のハイエンド機を目指そうとしたとき、Woodcrest以外の選択肢はなかった。デュアルコアCPU2基によるクアッドコア構成や、FB-DIMMスロット×8による最大16Gバイトのメモリ空間、1.33GHzのFSBなど、Conroeベースのシステムと比較して高い性能を実現し、よりシステムを高速化できる」と述べている。確かにConroeベースではシングルCPU構成が一般的で、メモリ容量も最大8Gバイトまでとなる。Woodcrestというのは意外なようでいて、その理由を聞くと素直に納得できる選択だと言える。

photo Mac Proの外観。ボディサイズはそのままに内部の構造を一新したのが特徴だ。背面の冷却ファンは2基から1基に減り、電源ユニットやコネクタの配置も大きく変更された。2スロットを占有するグラフィックスカードを内蔵可能になったのもポイントだ。なお、サイドカバーはこれまで通りレバー操作だけで取り外せる

photo HDDベイは従来の2倍にあたる4基に増え、最大2Tバイトまで搭載可能になった。標準構成のHDDは前面側に内蔵されている(写真=左)。4基のHDDベイは水平に並んでおり、工具を使わずに簡単に着脱可能だ(写真=中央)。右の写真はHDDベイを取り付けるモジュールで、Serial ATAのHDDを4本のネジで固定する

photo メモリは上下2枚のライザーカードで供給される(写真=左)。1枚につき4スロットずつ、計8スロットを備える。最大16Gバイトまで搭載可能だが、2枚1組のECC対応FB-DIMM(Fully-Buffered DIMM)で増設する必要がある。サイドカバーの裏面には、メモリの増設手順がイラストで表示されている(写真=中央)。メモリクロックはDDR2-667MHzだ(写真=右)

photo PCI Expressスロットは4本のままだが、一番下のスロットは2スロット分の厚みがあるグラフィックスカードを内蔵可能になった(写真=左)。拡張スロットユーティリティを使うことで、PCI Expressのレーン数を切り替えられる(写真=中央)。5インチベイが従来の倍にあたる2基に増えたのもMac Proの特徴だ(写真=右)

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月13日 更新
  1. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  2. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  3. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
  4. 12機能を凝縮したモニタースタンド型の「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」が27%オフの2万3990円に (2026年03月11日)
  5. 3万円超でも納得の完成度 VIA対応の薄型メカニカルキーボード「AirOne Pro」を試す キータッチと携帯性を妥協したくない人向け (2026年03月12日)
  6. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  7. エンスージアスト向けCPU「Core Ultra 200S Plus」登場 Eコア増量+メモリアクセス高速化+バイナリ最適化でパフォーマンス向上 (2026年03月11日)
  8. M5 Max搭載「14インチMacBook Pro」がワークステーションを過去にする 80万円超の“最強”モバイル AI PCを試す (2026年03月13日)
  9. 新型「MacBook Air」はM5搭載で何が変わった? 同じM5の「14インチMacBook Pro」と比べて分かったこと (2026年03月10日)
  10. 高音質・良好な装着感・バッテリー交換式――JBLのフラッグシップ「Quantum 950 WIRELESS」は妥協なきヘッドセットか (2026年03月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年