新禧新禧!中国の初売りで白物家電“+α”を入手せよ山谷剛史の「アジアン・アイティー」(1/3 ページ)

» 2008年01月22日 11時14分 公開
[山谷剛史,ITmedia]

“福袋”はないけれど、やっぱり盛り上がる年始商戦

 日本のお正月商戦といえば初売りだ。福袋が店頭に並び、店内は買い物客でごった返す。で、中国はというと、こちらも、クリスマスから新年にかけてが一大商戦で、家電量販店は安売りセール目当ての買い物客でごった返す。筆者が滞在している中国内陸の地方都市でも事情は同じ。そういうわけで、知り合いの中国人と一緒に家電量販店に繰り出してみた。

 福袋は日本独自のもので中国には存在しない。しかし、それでも店に買い物客が押し寄せる。それはなぜか。理由の1つに、一部の商品で、通常よりも値引率が大きく、かつ、「○百元値引き」というダイレクトに響いてくる売り文句が挙げられる。そして、もう1つの理由が、商品を購入すると、店から「おみやげ」が“たくさん”もらえるという、この商戦期限定の特典だ。

 この連載でかつて紹介した、EVD(Ble-ray disc、HD DVDなどに対抗するべく中国独自に開発していた次世代光ディスク規格だった。ああ、説明口調も過去形に)プレーヤーを購入したときも、購入したプレーヤー以外に、折り畳み傘にホットプレート、大量の海賊版DVDがついてきたが、これも“おみやげ”という扱いになる。EVDを購入したときは年末年始の商戦期でなかったのにこれだけもらえたのだから、この時期、いったいどれだけの“おみやげ”がもらえるのだろうか。

 1000元(1万5000円強)や2000元(3万円強)の製品で100元(1500円)安くなるくらいで(1%引き、1分引きの世界)、ほかの時期でも“おみやげ”がもらえるなら、よく考えて必要なときに買ったほうがいいよ、と忠告したくなるしっかり者もいるかもしれない。しかし、「月給は3万円が普通」という所得水準の中国では、100元あれば、チャーハン(1杯5元)が20皿も食べられる。庶民にとってこの機会を逃すことはできないのだ。

 この商戦期にどれだけ買い物客を取り込めるかは、“おみやげ”や値引き額の「予告」の成否にかかっている。これは、クリスマスの数日前から新聞に掲載される。中国全土でよく見かけるのが、最大手の家電量販店「国美」(ゴーメイ)と、それに続く「蘇寧」(スーニン)の予告だ。関係ない話だが、両社の社長は、フォーブス中国版が発表した中国長者番付でベスト10にはいっている。

中国における家電量販店の両雄「国美」(写真=左)と「蘇寧」(写真=右)

年末の新聞には家電店の広告が一斉に掲載される。消費者は広告に並ぶ“おみやげ”(「送」の文字がキーワード)と値引き(直降)をチェックして、どこで何を買うのかを決める

 日本の家電量販店、例えばヨドバシカメラやビックカメラで集客ツールとして使われているのが、ポイントプログラムだ。国美や蘇寧でも同様のポイントプログラムが存在する。ただ、中国ではさほど浸透しておらず、「ためれば景品がもらえる」という、“おみやげ”の一形態という認識でしかない。日本で「リピーターを増やす」といった囲い込みとして機能しているが、中国の量販店はリピーターを増やすことを重要視していない。これは、中国全体でポイントプログラムが普及していないという理由よりも、家電が依然として高価格である中国では、買い替えサイクルが長いという事情も影響している。

 中国の電器店は大規模な量販店しか存在しない。日本の商店街でみられる「街の電器屋さん」は非常に少ない。辺境の町や村で地場の電器店を見かけることもあるが、それでも、大手量販店に匹敵する売り場面積を用意している。

国美や蘇寧以外にも量販店のチェーンは複数ある(写真=左)。筆者は、滞在先にある「五星電器」というややマイナーな家電量販店で買い物をした(写真=右)

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