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» 2008年03月25日 17時00分 UPDATE

もう黒いInspironとは言わせない:お手ごろモバイルPCをアナタに──デル「Vostro 1200」 (1/2)

モバイルPCが欲しいけれど予算が厳しい。最近話題のモバイルPCは高すぎるし……というアナタ。デルのほどよい“黒いヤツ”はいかが?

[富永ジュン,ITmedia]

Vostroシリーズ初の専用ボディを採用した「Vostro 1200」

ht_0803vo01.jpg 「Vostro 1200」。8色ものカラーバリエーションを展開中のInspironシリーズとは異なり、Vostroシリーズはブラックのみだ

 デルの「Vostro 1200」は、1280×800ドット表示に対応した12.1インチワイド液晶ディスプレイ搭載のモバイルノートPCだ。デルのノートPCというと、個人向けのメインストリームブランド「Inspiron」やハイエンドユーザー向けのプレミアムブランド「XPS」が有名だが、この「Vostro」(ボストロ)シリーズはSOHOや中小企業といったスモールビジネス向けのブランドだ。

 これまでのVostroシリーズは、14.1インチ液晶ディスプレイ搭載のパフォーマンスモデル「Vostro 1400」、AMDアーキテクチャを採用し、15.4インチワイド液晶ディスプレイを備えたスタンダードモデル「Vostro 1000」と、NVIDIAのグラフィックスチップを内蔵したフラッグシップモデル「Vostro 1500」の3モデルがラインアップされていた。いずれも黒を基調としたカラーリングが施されているが、Inspironシリーズと共通のボディを採用して仕様も似通っていることから、Vostroシリーズならではの特徴がどうしても希薄になりがちだった。

 しかし、新たに加わったVostro 1200は同シリーズ初の専用ボディを導入しつつ、9万円を下回るプライスパフォーマンスを実現しており、注目に値するモデルに仕上がっている。

モバイルノートPCとしてはやや大柄なボディ

ht_0803vo02.jpg 黒を基調としたボディが印象的だ。6セルバッテリー装着時は背面に20ミリほどバッテリーが出っ張る

 まずは気になるボディデザインから見ていこう。本機の天面と底面は、ともにさらりとした手触りのつや消しブラックで、天板の中央にシルバーカラーの丸い「DELL」エンブレムが入っている。天板の両サイドのカドが切り込まれるように落とされている点を除けば、Inspironシリーズにかなり近い外見と言ってよいだろう。

 液晶ディスプレイの回りやパームレストは、大変細かなラメが入ったブラックで統一され、キーボードもブラックと黒ずくめだ。とはいえ、控えめながらも華やいだラメの質感からか、いかにも実用性だけを重視したビジネスPCといった無骨な印象はあまり感じさせない。ラッチレスデザインにより、ベゼルやパームレスト周辺がすっきりとしているのも好印象だ。

 ボディサイズは300(幅)×222(奥行き)×28.3〜36.3ミリ、重量は構成によって異なるが4セルバッテリー(14.8ボルト 2400mAh)搭載の最軽量時で約1.89キロと、モバイルPCとしては大柄だ。 バッテリー駆動時間は非公開ながら、オプションの6セルバッテリーでも容量が11.1ボルト 4800mAhなので常時持ち運んでの利用はやや苦しいだろう。とはいえ、ACアダプタはサイズが42(幅)×106(奥行き)×28(高さ)ミリ、重量が約320グラムと持ち運びも苦にならず、会社内での移動はもちろん、いざとなれば携帯しての利用というのが、本機の想定される使い方だろう。

 インタフェースは必要なポートが一通りそろっており、過不足なくまとまっている。左側面手前側にExpressCard(ExpressCard 54/34対応)とSDメモリーカード/MMC/メモリースティックPRO対応のメモリカードスロットが上下に並んでいるので強度面が気になるところだが、実際にパームレスト左側だけをつまんで持ち上げてみたところ、不安は感じなかった。

ht_0803vo03.jpght_0803vo04.jpg 前面はスピーカーのみで(写真=左)、背面はDC入力とFAXモデム、ギガビット対応イーサネット端子が並ぶ(写真=右)

ht_0803vo05.jpght_0803vo06.jpg 左側面には2基のUSB 2.0端子とDVD±RWドライブ、ExpressCardスロットとメモリカードスロットが用意される(写真=左)。右側面は1基のUSB 2.0端子、ヘッドフォンとマイク、排気口にアナログRGB出力、ケンジントンロックがある(写真=右)

ビジネス用途では十分なパフォーマンスを発揮

ht_0803vo07.jpg HDDベイや2基のメモリスロットには底面から簡単にアクセスできる。写真のバッテリーは6セルタイプだ

 次に内部の仕様を見てみよう。チップセットはグラフィックス機能(GMA X3100)を統合したIntel GM965 Expressを採用する。CPUは、Core 2 Duo T7250(2.0GHz)かCeleron 540(1.86GHz)の2種類が用意され、メモリはPC2-5300対応DDR2 SDRAMを最大4Gバイトまで搭載可能だ。HDDは容量が160/120/80Gバイトの3種類から(いずれも5400rpm)、光学ドライブは、CD-RW/DVDのコンボドライブか、DVD+R DLの書き込みに対応したDVD±RWドライブが用意されている。液晶ディスプレイはサイズ、解像度ともに12.1インチワイド/1280×800ドット表示のみで選択肢はない。

 OSは、Windows Vista Ultimate/Business/Home Premium/Home Basic(いずれも32ビット版)に加え、Windows XP Professional(SP2)も選択可能だ。現在利用している業務用アプリケーションなどが、Windows Vista非対応の場合でも安心して購入できるだろう。

ht_0803vo08.jpg 評価機のWindowsエクスペリエンスインデックス画面

 Core 2 Duo T7250(2.0GHz)と1Gバイト(512Mバイト×2)のメモリ、160GバイトのHDDを内蔵した評価機(OSはWindows Vista Business)のパフォーマンスを見てみると、Windowsエクスペリエンスインデックスの基本スコアは3.5とおおむねWindows Vistaを快適に利用できるレベルとなっている。一番低いサブスコアは「グラフィックス」と「ゲーム用グラフィックス」の2項目で、これについてはチップセット内蔵のグラフィックスコアを利用している以上やむを得ない。

 しかし、Final Fantasy XI Official Benchmark 3の値を見ると、低解像度では「FINAL FANTASY XI for Windowsをデフォルト状態で快適に動作させることができる」とされる「つよPC」、高解像度でも「FINAL FANTASY XI for Windowsをデフォルト状態でストレスなく動作させることのできる」とされる「ちょうどPC」レベルにあり、ちょっとしたオンラインゲームならば問題なく利用できそうだ。そのほかのサブスコアについてはすべて4.5以上と好成績で、PCMark05でも優秀な結果を残している。WebブラウジングやOfficeドキュメントの作成といった、本機のメインターゲットであるスモールビジネス向け用途では十分なパフォーマンスを備えていることが分かるだろう。

ht_0803vo09.jpght_0803vo10.jpght_0803vo11.jpg 左からPCMark05、3DMark06(1280×800ドット)、FFベンチのテスト結果

 次のページでは液晶ディスプレイやキーボード周りをチェックする。

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