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» 2008年12月02日 15時00分 UPDATE

横並びはもういらない:プリメインアンプの価格でオーディオPCを──オンキヨー「SOTEC HDC-1L」 (1/2)

「SOTEC HDC-1L」は、低消費電力と静音性能を両立させただけでなく、オンキヨーらしくオーディオを訴求するひと味違ったNettopだ。

[石川ひさよし,ITmedia]

「Powered by ONKYO」のSOTECブランドオーディオPC

 「SOTEC C1」でNetbook市場に参入したオンキヨーから今度はNettopが発表された。その「SOTEC HDC-1L」は、SOTECブランドであるが、ボディデザインはオンキヨーのオーディオPCラインアップの「HDC-1.0」とほぼ同じだ。HDC-1Lは「Music Nettop」を掲げた新しいセグメントに向けた製品として位置付けられている。

kn_hdc1_01.jpg 本体はオンキヨーのオーディオPC「HDC-1.0」と同様の、AVコンポを意識したデザインを採用している。Nettopとしてはやや大きいが、デスクトップPCとしてはコンパクトだ

 HDC-1Lのラインアップは3モデルが用意される。HDC-1Lの本体単体モデル、オンキヨーのPCスピーカー「GX-77M(B)」をセットにした「HDC-1LGX」、そして、HDC-1LGXにSOTECブランドの19型ワイド液晶ディスプレイを加えた「HDC-1LGX/19W1」だ。価格はHDC-1Lが5万9800円、HDC-1LGXが7万4800円、そしてHDC-1LGX/19W1が9万9800円。Atomを搭載したNettopとして見ると本体のみの価格はほかのNettopから突出しているが、音楽を知り尽くしたオンキヨーブランドとその機能、設計、国内メーカーというサポート面での安心感がプラスされたものと理解すれば納得できる。

kn_hdc1_02.jpgkn_hdc1_03.jpg 前面に配置されたインタフェースはUSB2.0×2のみ。DVDスーパーマルチドライブはデザインを考慮してスロットインタイプを採用する。電源ボタンなどもボディと統一の取れたデザインがなされている(写真=左)。背面のインタフェースはキーボード用/マウス用のPS/2、USB 2.0×4、パラレル、シリアル、ライン入出力、有線LAN、アナログRGBが用意されている。オーディオNettopらしいのがライン出力だ。左右2つのRCA端子を備えてスピーカーと接続できる(写真=右)

kn_hdc1_04.jpgkn_hdc1_05.jpg 音楽再生専用ソフトの「PureSpace」や「iTuns」に対応したリモコンも付属する(写真=左)。ホディ内部には電源ユニットを持たず、外部のACアダプタで電力を供給する。ACアダブタは容量90ワットのタイプ。サイズは一般的なA4ノートPC用とほぼ同じで、モバイルノートPCと比べるとひと回り大きい。消費電力は最大約55ワット、標準時35ワット、省電力時は5ワットと、Atomを搭載したPCとしてはやや大きめであるが、一般的なPCとしてみれば十分に省電力といえる(写真=右)

kn_hdc1_06.jpgkn_hdc1_07.jpg HDC-1Lのラインアップでは、オンキヨーのPCスピーカーユニットでも上位に位置するGX-77Mをセットしたモデルが用意される。GX-77Mは同社独自のTAS技術を搭載した2ウェイスピーカーユニットで、15ワット+15ワットのアンプも内蔵している。単体価格は2万6250円なのでセットモデルのお得感は高い(写真=左)。19型ワイド液晶ディスプレイは解像度が1440×900ドット、表面コートは光沢タイプだ。コントラスト比1000:1、輝度400カンデラ平方メートル、応答速度5msと性能も悪くない。D-Sub15ピンとDVI-Dの2系統入力を備えるが、HDC-1Lとはアナログで接続することになる(写真=右)

静音性能を高める“細心”の工夫

 HDC-1Lの内部を見てみよう。HDC-1LのマザーボードはMini-ITXフォームファクタを採用しているおかげで、ボディのサイズはコンパクトだ。CPUにはAtom 230を搭載している。CPUとチップセットのヒートシンクはファンレスだが、ボディ内部にはCPUの横に当たる場所にファンを1基搭載しており、これ1つでボディ内部を冷却している。このファンの回転数を独自のアルゴリズムによって制御することで静音化に努めているとオンキヨーは説明している。カタログ値で動作音が18デシベルとされているが、実際に評価機の動作音もボディに耳を近づけない限り聞こえてこない。

 メモリはDDR2で、マザーボードにはスロットが1基備えている。評価機に搭載されていたのは容量1GバイトのPC2-6400メモリだが、動作モードはDDR2-533になっていた。また、マザーボードにはPCIスロットが1本搭載されているが、バックパネルにブラケットが用意されていないことに加えて、PCIスロット付近に電源回路が置かれているなど、実質的に拡張カードの増設はできない。

kn_hdc1_08.jpgkn_hdc1_17.jpg Mini-ITXフォームファクタのマザーボードを採用する。CPUとチップセットのクーラーユニットはヒートシンクのみでファンレスを実現している(写真=左)。唯一のファンとしてバックパネル側から見て左側面近くにファンが用意されている(写真=右)

kn_hdc1_09.jpgkn_hdc1_10.jpg HDC-1Lが搭載するAtom 230の情報をCPU-Zで表示させる(写真=左)。同じく、CPU-Zで表示させたHDC-1Lに搭載するメモリの情報(写真=右)。SPDにはDDR2-800モードも用意されているが、実際はDDR2-533モードで動作している

 搭載するDVDスーパーマルチドライブはスロットインタイプで、その下には容量160Gバイト、回転数5400rpmの2.5インチHDDが搭載されている。この2つのドライブを搭載したマウンタと本体側フレームとの間にはゴムブッシュ(一部フェルト)が挟まれており、制振、ビビリ音の防止に加え、CD読み込み時の軸ブレなども低減している。

kn_hdc1_11.jpgkn_hdc1_12.jpg DVDスーパーマルチドライブはパナソニックの「UJ875AS」、HDDはWestanDigitalの「WD1600BEVT」で、ともにSerial ATAインタフェースだ(写真=左)。ゴムブッシュを挟むことでドライブ側の振動をボディに伝えない(写真=右)

kn_hdc1_13.jpg 底面にはインシュレータを装備する。静音化と振動防止のためであるのと同時に、デザインでもオーディオ機器という雰囲気をHDC-1Lに与えている

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