何ができる? SIMロックは?──バッファロー「ポータブルWi-Fi」、機能を速攻チェック(前編)ドコモ網+WiFiで使えるっ(4/5 ページ)

» 2010年05月25日 15時00分 公開
[井上翔(K-MAX),ITmedia]

公衆無線LANの“ルーティング”はどうか

 本機は、無線LANチップを2つ(インターネット側:IEEE802.11a/b/g、LAN側:IEEE802.11b/g 双方、最大54Mbps)内蔵しており、無線LANのルーティング機能として、家庭内で使う無線LANルータやアクセスポイントはもちろん、公衆無線LANサービスも共有して利用できる。

photophoto 公衆無線LANは、FREESPOTやフレッツ/スポット、Mzone/mopera U、HOTSPOTなどの設定がプリセットされている。これ以外に自宅の無線LANも自動切り替え対象に設定できる。画像はmopera U(Mzone)にIEEE802.1X認証でログインするよう設定した例

 対応する公衆無線LANサービスは、バッファロー「FREESPOT」、NTT東西の「フレッツ・スポット」、NTTドコモの「Mzone」(mopera U 公衆無線LANオプションを含む)、NTTコミュニケーションズの「HOTSPOT」など。これらの接続用設定がプリセットされている。ここに、自分が加入する公衆無線LANサービスのIDとパスワード、あるいはサービス固有の設定値を入力することで、公衆無線LANの回線を共有できるようになる。

 今回はmopera Uの公衆無線LANオプション(U「公衆無線LAN」コース 315円/月)のアカウントを用いたが、ひとまずこれは非常に快適だ。Mzone(およびmopera U「公衆無線LAN」コース)はIEEE802.1x認証に対応し、(接続後にWebサイト上でIDやパスワードを入力しなくても済む)自動認証で利用できるサービスの1つ。公衆無線LAN対応エリアに入れば(例えば喫茶店や駅の構内など)、3G回線より高速である場合の多い無線LANに、インターネット側の環境がシームレスに切り替わるよう設定できる。都心部の駅構内などはMzone対応エリアが多いので、駅に着いたら自動的に──と行った感じで利用できそうだ。

 ポータブルWi-Fiは、有線LANポートを備える充電クレードルも付属する。有線LANポートは100BASE-TXに対応しており、これを利用して家庭内の固定インターネット回線をルーティングする──いわゆる無線LANルータ代わりになり、PPPoEクライアントになる機能もきちんと備わっている。逆に、FOMAネットワークや別の無線LANのインターネット接続を、有線LANを経由したほかのPCで共有利用することも可能となっている。

photophotophoto 自宅やオフィスに設置するための、本体の充電+固定通信のルーティング用有線LANポートを備えたクレードルが付属する。ACアダプタの端子を本体に直接差して充電することも可能(モバイルバッテリーで利用・動作・充電できるか──については追って検証する予定)
photophotophoto クレードルのLANポートとPCのLANポートをストレートケーブルで接続すると、ポータブルWi-FiからIPアドレスが割り振られ、3G・無線LAN経由のインターネット接続を共有することも可能だ(写真=左)。IPv6パススルーにも対応しており、NTT東西のフレッツ 光ネクストなどでIPv6接続が必要なサービスにも対応でき、ポート変換も行えるなどブロードバンドルータとしての機能もそこそこ備えている(画像=中)。PCへの接続は、2つのUSBポートを使うUSB Aタイプのコネクタが2つあるUSBケーブルの利用が推奨されている(写真=右 写真のUSBケーブルは本体付属のものではありません)

 本体のMini USB端子は、バッテリー充電のために付属するACアダプタを接続する、分岐USBケーブル(PCのUSBポートを2つ利用して充電)を用いる以外に、PCとUSB接続するとマスストレージ機器として認識される仕組みだ。認識される領域に電子マニュアルやユーティリティソフトウェアが保存されており、別途microSDリーダー代わりとしても利用できる。さらに、USBモデムとしても利用できるようだ(残念ながら今回の評価機は、USBモデムとして動作するためのデバイスドライバがなく、この機能は試せなかった。追って検証することにしたい)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月11日 更新
  1. 新型「iPad Pro」がM3チップをスキップした理由 現地でM4チップ搭載モデルと「iPad Air」に触れて驚いたこと (2024年05月09日)
  2. 「M4チップ」と「第10世代iPad」こそがAppleスペシャルイベントの真のスターかもしれない (2024年05月10日)
  3. 個人が「Excel」や「Word」でCopilotを活用する方法は? (2024年05月08日)
  4. Minisforum、Intel N100を搭載したスティック型ミニPC「Minisforum S100」の国内販売を開始 (2024年05月10日)
  5. “NEXT GIGA”に向けた各社の取り組みやいかに?──日本最大の教育関連展示会「EDIX 東京」に出展していたPCメーカーのブースレポート (2024年05月09日)
  6. NECプラットフォームズ、Wi-Fi 6E対応のホーム無線LANルーター「Aterm WX5400T6」 (2024年05月09日)
  7. ASRock、容量約2Lの小型ボディーを採用したSocket AM5対応ミニベアボーンPCキット (2024年05月10日)
  8. SSDの“引っ越し”プラスαの価値がある! 税込み1万円前後のセンチュリー「M.2 NVMe SSDクローンBOX」を使ってみる【前編】 (2024年05月06日)
  9. Core Ultra 9を搭載した4型ディスプレイ&Webカメラ付きミニPC「AtomMan X7 Ti」がMinisforumから登場 (2024年05月08日)
  10. これは“iPad SE”なのか? 新型iPadを試して分かった「無印は基準機」という位置付けとシリーズの新たな幕開け (2022年10月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー