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» 2011年09月21日 08時52分 UPDATE

水冷ゲーミングPC:高性能なのにとても静か――「NEXTGEAR-MICRO im510PA1-Liquid」に感動した (1/2)

マウスコンピューターの「NEXTGEAR-MICRO」は、「G-Tune」の中でもコンパクトなケースを採用したシリーズだ。ゲーミングPCにふさわしい性能と静音性を両立した水冷システム採用モデルを試してみた。

[小川夏樹,ITmedia]
og_nextgearmicro_001.jpg NEXTGEAR-MICRO im510PA1-Liquid

 マウスコンピューターのゲーム専用ブランド「G-Tune」の中で「NEXTGEAR-MICRO」シリーズは、microATXマザーを搭載するコンパクトなゲーミングPCだ。同シリーズにCPUクーラーを水冷にしたシステムが追加されたので紹介しよう。

 TERAやFF XIVといった最近のMMORPGを満足にプレイするためには高性能CPUとグラフィックスカードが必須だ。予算が潤沢にあるのなら、BTOを駆使して最上位モデルをベースにハイエンドなパーツをガンガン搭載し、モンスターなスペックのPCを構成できる。当然その分価格もモンスター級の40万〜50万円という価格になってしまう。

 上記のような高い金額をポンと出せる人であるならそれでいいが、いまのご時世、なるべく良いものをなるべく安価に欲しいと考えるのが普通だ。そうした人たちに向くのがNEXTGEAR-MICROシリーズだ。

og_nextgearmicro_001_2.jpg 静音性の高い水冷システムを採用

 microATX仕様のマザーのため拡張性が劣る部分はあるが、高い放熱性を持つオリジナルケースを採用して、PCの大敵である熱への対策が容易にできる点や、最低構成で6万円を切る価格設定となっている点などがポイントだ。

 今回、NEXTGEAR-MICROシリーズでもさらなる性能を追求したいユーザー向けにCPUの水冷システムを標準で組み込んだ水冷パソコンが登場した。その中で最上構成となる「NEXTGEAR-MICRO im510PA1-Liquidプラチナモデル」(以下、im510PA1-Liquid)が入手できたので、さっそくぶん回してみた。

SandyBridgeのCore i7 2600(3.4GHz)を水冷システムで静かに冷却

 im510PA1-Liquidが搭載するCPUは、SandyBridgeのCore i7-2600(3.40GHz)だ。コア数は4、Hyper-Threadingで8スレッドの同時実行が可能。TurboBoostにより4コア時は3.4GHz、1コア時の最高クロックは3.8GHzとなる。LGA 1155のCPUではCore i7-2600Kに並ぶ高いスペックのCPUで性能的な不満はないだろう。

 前述したようにSandyBridgeコアなのでグラフィックス機能を内蔵するが、今回は外部グラフィックス(NVIDIAのGeForce GTX 570)と組み合わされる。また、CPUクーラーが水冷システムになっており、高い静音性をキープしながらしっかりとCPUを冷やすことができるようになっている。

og_nextgearmicro_002.jpgog_nextgearmicro_003.jpg CPU-Zの表示画面を見ると、CPUがSandyBridgeのCore i7-2600であることが分かる。CPUソケットはLGA 1155、製造プロセスは32ナノでコア数は4、Hyper-Threadingによって同時に実行可能なスレッドは8。TurboBoostによる1コア動作時の最高クロックは3.8GHz、4コア時は3.4GHz駆動になる(画面=左)。チップセットはIntel HM67 Express。ECSロゴが見えるマザーボードなので日本エリートグループ製であることが分かる。型番は「H67H2-M4」。「MCJ Co.Ltd.」とあるので、同社向けのOEM向け専用マザーボードと思われる(画面=右)

チップセットはIntel H67 ExpressでUSB 3.0にも対応

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 im510PA1-Liquidには、microATX仕様のマザーボードが搭載される。マザーボードのメーカーはECS(日本エリートグループ)製で型番は「H67H2-M4」と表記されていた。CPU-Zの情報表示で「MCJ Co.Ltd.」となってることからも、おそらく同社向けのOEM向け専用マザーボードであろう。チップセットはIntel H67 Expressでメモリースロットが4つある。メインメモリは、標準でDDR3-1066(PC3-10600)の4Gバイトモジュール×2枚の8Gバイトだが、8Gバイトモジュールを4枚装着すれば最大32Gバイトまで搭載可能だ。搭載されるOSは大容量メモリを活用できる64ビット版のWindows7 HomePremiumである。

 インタフェースとしては、IOパネル部にキーボード/マウス供用のPS/2ポート×1、USB 2.0が6ポートにUSB 3.0が2ポート、ギガビットLANポートにオーディオ関連のジャックが用意される。フロント側にUSB 2.0×2とヘッドとマイクジャックといった構成だ。ちなみにフロント側にあるUSB 3.0ポートは本体背面から延長ケーブルでフロント側に引っ張ってくる格好になる。SPD/IF(光)やeSATAといったポートはないが必要十分といったところだ。ほかに3.5インチベイにマルチカードリーダー/ライターを搭載する。

 CPUソケットはLGA 1155なのでクロックアップ耐性の高いCore i7-2600K(3.40GHz)に乗せ換えて水冷で冷やしつつ高クロックを狙う手が使える。Core i7-2600(3.40GHz)でもFSBを変更することでのクロックアップは可能だ(いずれも自己責任)。

og_nextgearmicro_007.jpgog_nextgearmicro_008.jpgog_nextgearmicro_009.jpg 本体前面、背面、側面

グラフィックスはNVIDIAの「GeForce GTX 570」

 先述したように、im510PA1-Liquidのグラフィックス機能は、内蔵グラフィックスではなく外部グラフィックスカードを利用する。試用したマシンはEVGAのGeForce GTX 570(メモリ1280Mバイト)を搭載していた。

 静音性の高いグラフィックスカードなので水冷システムと組み合わせて、ハイパワーでも静かなPCに仕上がっている。なおPCI Express×16スロットは1スロットしかないため2way-SLIといったマルチGPU構成にはできないのがやや残念なところだ。ちなみに、このグラフィックスカードの最大消費電力は約220ワットと高いが、850ワットの大容量電源を搭載しているので容量不足でシステムが不安定になる心配はなさそうだ。

og_nextgearmicro_005.jpgog_nextgearmicro_006.jpg グラフィックスは、NVIDIAのハイエンドGPUであるGeForce GTX570だ。グラフィックスメモリは1280Mバイト。PCI Express x16スロットが1スロットしかないためマルチGPU構成にはできない点に注意

メッシュ構造に大口径ファンを搭載するオリジナルケースを採用

og_nextgearmicro_010.jpg IN WIN製ケースを採用

 NEXTGEAR-MICROシリーズ全体で使われているケースはかなり優秀で、エアフローを徹底的に考慮して作られている。フロント側に吸気用の大口径ファンを2基搭載し、一気に空気を吸い込んだら、背面側のファンで強制排気させるといったエアフローになっている。本体側面もメッシュ構造になっているので空気の通りが非常によいのだ。

 また、メッシュ構造が幸いして、ケース本体が非常に軽く仕上がっている。デスクトップPCを移動することなどほとんどないが、苦労せずに移動させることができる。このように標準でもかなり冷却性の高いケースに水冷システムが追加されているわけだから静音性と高い冷却性が両立するのもうなづけるだろう。

 microATXとはいえケース内部は広々としており、各部へのアクセスが簡単に行えるようになっている。電源は本体下部に置き、その上にmicroATX仕様のマザーが乗っかるレイアウトになっている。3.5インチベイは簡単にHDDが着脱可能になっているなどメンテナンス性も高い。

og_nextgearmicro_011.jpgog_nextgearmicro_012.jpgog_nextgearmicro_013.jpg メッシュ構造のフロントマスクを外すと2基のファンが見える(写真=左)。。本体正面にも大口径ファンを搭載する(写真=中央)。底面の足もきちんとデザインされている(写真=右)

 なお、2つある5インチベイに22倍速のDVDスーパーマルチドライブを搭載しているが低価格でBD対応のコンボドライブやBD-RE対応ドライブに変更することができるようになっている(9月25日まで)。標準では1テラバイトのHDDを搭載するがBTOメニューにはSSDのRAID構成も選択可能だ。

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