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» 2012年01月31日 11時00分 UPDATE

野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review:音のリアルさがすばらしい、定番USB DACの上位モデル──HRT「Music Streamer II+」 (1/2)

音楽は“いい音”で聞きたい──。それならば、自作に続くオトナのPC遊び「PCオーディオ」に挑戦してはいかがだろう。今回は高品位USB DACとして利用者も多い「Music Streamer II」シリーズの上位/下位モデルをまとめて視聴する。

[野村ケンジ,ITmedia]

定番USB DAC「Music Streamer II」を“さらにグレードアップ”した上位モデル

photo HRT「Music Streamer II+」。レッドカラーのMusic Streamer IIに対し、本機はグレーのボディカラーを採用した。2012年1月現在の実売価格は4万円台後半から5万円前後だ

 HRT(High Resolution Technologies)という、PCオーディオ機器メーカーがある。設計から製造まですべてを南カリフォルニアの同社で行い、そのこだわりを感じられる仕上がり、品質にファンも多いアメリカのメーカーだ。

 そのHRTから「Music Streamer II+」という新モデルが登場した。従来の定番機種 Music Streamer IIの上位に位置付けるモデルで、内部構造やDACなどの採用パーツを見直し、サウンドクオリティの大幅なグレードアップを図ったという。

 基本機能はMusic Streamer IIとほぼ変わらない。対応サンプリング周波数/ビット数は最高96kHz/24ビットで、USBバスパワー動作対応、アシンクロナス(非同期)動作という仕様、そしてチョコバーのような形状の押し出し材による金属ボディや、ビットレートを視認できるLEDインジケータ、金メッキ処理を施したアナログRCA端子などを備えている。

 ただ、回路設計が変わったために全長が少し伸びたこと、ボディカラーがレッドからグレーに変わったため、機種そのものの違いは容易に見分けられる。

photophoto USB Standard-B端子とビットレート視認用LED、アナログRCA出力端子が備わる

 Music Streamer II+ならではのポイントは、やはり音質に対するこだわりを“より多く込めた”ことにあるといえる。DACチップなど使用パーツはメーカーが非公表を貫いているが、基板を見るとMusic Streamer IIのそれとはレイアウトがかなり違い、かつDACも同じバーブラウン製ながらグレードの異なるものが採用されているのを確認した。基本スペックにおいても、ノイズフロアレベル(無信号状態で発生してしまうノイズ量)が25μVから4μV(DC 30kHz)へと低く、S/N比(信号に対する雑音の割合:数値が高いほど雑音が少ない)が99デシベルから115デシベルへと、クオリティの向上を期待できる値が見てとれる。

 使い勝手については、従来モデルと同様に迷うことなくシンプルに扱えるだろう。USBバスパワーで動作するので(ACアダプタなどの)別途電源は不要、MacもWindowsも個別のドライバ不要で、OS標準ドライバでUSBサウンドデバイスとして認識される。USBケーブルでPCと、アナログRCA端子経由で外部スピーカーと接続すればすぐ使い始められる。

 2点だけ、Vista以降のWindows PCではコントロールパネル「サウンド」に表示される再生デバイスに「音の明瞭化」設定がある場合、それをすべて無効にすることが推奨されている。またPCで本機とともにハイレゾ音源を楽しむなら、同じく「詳細」タブよりサンプルレートとビットの深さを「24ビット、96000Hz」に変更しておくとよいだろう。

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