マイクロソフトの最新OS「Windows 8」を搭載したPCや、アップルの「iPad mini」など、年末商戦に向けて魅力的な新製品が続々と投入されるこの季節、PC USERの読者なら日々物欲を刺激されていることだろう。出るか出ないか分からない冬ボも、「おめーのボーナスねーから」と現実を突きつけられてしまう前の今なら、まだあれこれと使い道を妄想できる。1年のうちでもかなりテンションの上がる時期であることは間違いない。
で、冬といえばゲームだ。わざわざ寒い中、せっかくの休日に出かける必要はない。部屋に引きこもって、「外は寒いんだろうなあ」などと思いながら、ディスプレイの向こう側に広がる仮想世界に浸っているときの楽しさは、PCゲーム好きの人なら共感してもらえるだろう。
というわけで今回は、PCゲームの快適なプレイに特化したゲーマー向けPCを見ていくことにする。取り上げたのは、“廃スペック”仕様のフルタワーモデルから11.6型のモバイルゲーミングPCまで、非常に幅広いラインアップを持つゲーミングPCブランド、「G-Tune」シリーズの製品だ。
MASTERPIECEは、ハイスペックなパーツで固めたG-Tuneの中でも、最高峰に君臨するシリーズだ。高級PCケースを数多くリリースするAbeeとのコラボレーションから生まれたケースは、アルミの金属的な質感が映えるブラックの塗装に、鈍く光るレッドのラインがアクセントとなって、ゲーミングPCらしい存在感を放っている。
もちろん、見た目だけでなく内部構造もよく練られている。本体前方の下部にある4つの3.5型ベイは、メンテナンス性を考慮した専用マウンタが付属し、ドライバを使わずにストレージの着脱/交換が行えるほか、2つのSSD専用ベイも用意し拡張性は十分。その一方で、カード長のある大型グラフィックスカードが余裕を持って搭載できるように、前方中段のゲージを大胆に省略し、フロントの吸気口からグラフィックスカードに向けて直線的なエアフローを実現する可動式フロントFANを採用している。
剛性のあるスチル製シャーシと、精度の高いアルミ加工技術、冷却性能に優れた内部構造は、まさに“傑作”(MASTERPIECE)の名にふさわしい仕上がりだ。
なお、MASTERPIECEには、X79ベースの「i1550」シリーズと、Z77ベースの「i1420」シリーズという2つのラインがある。16レーンのPCI Experssを2つ利用できるi1550シリーズは、グラフィックスの選択肢としてGeForce GTX 680×2のSLI構成まで選べるフラッグシップモデルだが、最新の3Dゲームを快適に楽しむという目的なら、価格とスペックのバランスがいいi1420シリーズでも問題なく対応できる。
ここでは後者のi1420シリーズから、CPUとGPUの両方に水冷クーラーを採用したユニークなモデル「MASTERPIECE i1420SA7-CVL」をおすすめしたい。
i1420SA7-CVLの基本スペックは、Ivy Bridge世代のクアッドコアCPUであるCore i7-3770K(3.5GHz/最大3.9GHz)と、16Gバイトメモリ、2TバイトHDD、DVDスーパーマルチドライブ、そしてグラフィックスがGeForce GTX 680(グラフィックスメモリ2Gバイト)という構成だ。価格は18万9840円とやや高めだが、最新の3Dゲームはもちろん、8スレッドを同時処理できる強力なクアッドコアCPUによって、動画編集などの用途も快適にこなせるうえ、さらにダブル水冷クーラーの採用でゲーミングPCにありがちな“爆音”も抑えられている。「ゲームをやるのはたいてい深夜」という人にうってつけだ。
マウスコンピューターらしい豊富なBTOメニューも用意されており、予算に余裕があれば、システムドライブとしてSSDを追加したり(120Gバイトのインテル520 シリーズが+1万500円)、最大26キー同時押しに対応したゲーミングキーボード「SideWinder X4 Keyboard」(+4200円)に変更するのもおすすめ。フロントマスクのアクセントカラーがパープルのバリエーションも用意されているのでチェックしてみよう。
製品名 | MASTERPIECE i1420SA7-CVL |
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CPU | Core i7-3770K(3.5GHz/最大3.9GHz) |
メモリ | 16GB(PC3-12800) |
ストレージ | 2TB(7200rpm) |
グラフィックス | GeForce GTX 680(2GB) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
電源容量 | 700ワット |
OS | 64ビット版Windows 8 |
特徴 | ダブル水冷 |
価格 | 18万9840円 |
ゲーム中はヘッドフォンをつけているので静音性はそれほど気にしない、それよりもできるだけ安いほうが……そんなコスパ志向のゲーマーにぴったりなのが「NEXTGEAR」シリーズだ。光沢感のあるブラックのフロントマスクから青いLEDが目のようにのぞく外観も、どこか某“正義超人”のようで、いかにもゲーミングPCらしい。
特にここで取り上げた「NEXTGEAR i620PA6」は、先に紹介した「MASTERPIECE i1420SA7-CVL」とほぼ同じ基本システムでありながら、6万円近くも安い手ごろな価格を実現している。Ivy Bridge世代のCore i7-3770K(3.5GHz/最大3.9GHz)と、Kepler世代のハイエンドGPUであるGeForce GTX 680を組み合わせた“鉄板”構成で12万9990円に抑えているのは非常に魅力的。「高級ケースや水冷システムにお金をかけるよりは、プレーヤースキルに直結するキーボードやマウスにこだわりたい」という“本格FPSゲーマー”にぴったりだ。
製品名 | NEXTGEAR i620PA6 |
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CPU | Core i7-3770K(3.5GHz/最大3.9GHz) |
メモリ | 16GB(PC3-12800) |
ストレージ | 2TB(7200rpm) |
グラフィックス | GeForce GTX 680(2GB) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
電源容量 | 700ワット |
OS | 64ビット版Windows 8 |
価格 | 12万9990円 |
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