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» 2013年04月17日 09時00分 UPDATE

IDF Beijing 2013:Intel次世代プロセッサでUltrabookやタブレットはどう変わる? (1/2)

Intelのモバイル戦略が加速する。中国・北京市で開催された開発者向け会議「Intel Developer Forum Beijing 2013」では、急成長を遂げたスマートフォンやタブレット市場に対するIntelの取り組みと、今後の戦略が示された。

[本間文,ITmedia]

“ニコイチ”をウリにする次世代Ultrabook

og_idf-2_001.jpg 同社のUltrabook戦略を説明するカーク・スカウゲン上級副社長

 2011年末に市場に登場したUltrabookは、昨年、タブレット形態でも利用できるよう、着脱やコンバージェンス(変形)機構を盛り込んだ形に進化するとともに、低価格化を進めてきた。

 そして、2013年は「すべてのUltrabookがタッチ機能を搭載し、タブレットとしても、クラムシェルタイプのノートパソコンとしても利用できるようになる」と、Intelでクライアントビジネスを統括するカーク・スカウゲン上級副社長兼PCクライアント事業本部長は、1つで2種類の使い方ができる“ニコイチ”(2 in 1:1台2役の意味)を実現させる意向を示す。

 これにより、Webブラウジングや映画などを楽しむときは、コンテンツ消費に適したタブレット形態で、メールや文書の制作などの作業効率を高めたい場合は、PC形態で利用できるようにすることで、Ultrabookのよさを訴求していきたい考えだ。

og_idf-2_002.jpgog_idf-2_003.jpg タブレットとPCの両方の要素を持ち合わせる“ニコイチ”が2013年のUltrabookの特徴だ

og_idf-2_004.jpgog_idf-2_005.jpgog_idf-2_006.jpg 東芝が5月に市場投入を予定している、第3世代Coreプロセッサーベースの着脱型Ultrabook

 一方、タブレットやスマートフォンではマルチOSサポートを強化する。現在、同社のタブレット・スマートフォン向けSoCでは、Android搭載スマートフォン向けに“Clover Trail+”(開発コード名)で知られるAtom Z2580、Windowsベースのタブレット向けに“Clover Trail”(開発コード名)で知られるAtom Z2760を展開している。

 しかし、今年末にもパートナー向けに供給を開始する予定の「22ナノメートルプロセス世代の“Bay Trail”(開発コード名)では、WindowsとAndroidの両OSをサポートする予定だ」と、同社でAtomプロセッサのアーキテクチャ開発を担当するシュリーカント・タッカー氏は説明する。

 これを受けて、IntelはAndroidやクロスプラットフォームのアプリケーション開発環境も強化。同社のグラフィックスパフォーマンスチューニングツールの「Graphics Performance Analyzer」(GPA)は、新たにAndroid対応のゲームソフトのパフォーマンス解析やチューニングが行なえるようにバージョンアップされたほか、Intelの仮想化技術VT-xに対応し、Androidエミュレータの高速化を実現する「Intel Hardware Accelerated Execution Manager」を紹介し、Windowsだけでなく、Androidのアプリケーション開発も容易に行なえることをアピールした。

og_idf-2_007.jpgog_idf-2_008.jpg Clover Trail+などのアーキテクチャを説明するシュリーカント・タッカー氏(写真=左)。Clover Trail+搭載スマートフォンのグラフィックスパフォーマンス(写真=右)

og_idf-2_009.jpgog_idf-2_010.jpg GPAによる、Android版ゲームの最適化デモ。画面右側はCPUやGPUの負荷を示すグラフ。この画面は最適化前のもの(写真=左)。GPAによるAndroid版ゲームのテクスチャ最適化(写真=右)

og_idf-2_011.jpgog_idf-2_012.jpg GPAによる最適化後は、下のグラフの負荷(周波数)が大幅に低減していることが分かる(写真=左)。Intel Hardware Accelerated Execution Manager(HAXM)では、VT-xへの対応によりハードウェアアクセラレーションが利用できるようになり、高速にAndroidエミュレータを動作させられるとアピール(写真=右)

 さらにIntelは、クロスプラットフォームアプリケーション環境として注目されるHTML5への対応を進め、「Intel Cross platform Development Kit」(XDK)と呼ぶHTML5アプリケーション開発環境を無償で提供する。

 同開発環境では、WindowsやAndoridに加え、iOSやWindows Phone 8などにも対応するほか、AmazonやApple、Facebook、Google、MicrosoftなどのAppストアとの連係も強化しており、開発したアプリを容易に公開・販売できる環境となる。

 同社でシステムソフトウェア事業部を統括するダグ・フィッシャー副社長は「2015年には、(タブレットやスマートフォンで動作する)モバイルアプリケーションの80%がHTML5ベースになると予想されている」とし、モバイルアプリケーションの標準プラットフォームとして期待を寄せるほか、IntelプラットフォームのHTML5への最適化やアクセラレーションのサポートなどを推し進めていく意向を示した。

og_idf-2_013.jpgog_idf-2_014.jpg クロスプラットフォーム対応したソフトウェア開発などについて紹介するダグ・フィッシャー氏(写真=左)。HTML5対応アプリケーションは、2015年にはモバイルアプリケーション全体の80%をしめると予測(写真=右)

og_idf-2_015.jpgog_idf-2_016.jpg Intel Cross platform Development Kit(XDK)と同開発環境で実装したアプリのデモ

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