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「VAIO Tap 11」のペン入力、画質、音質をじっくりチェックするVAIO Tap 11をもっと知りたい(使い勝手編)(3/4 ページ)

» 2013年11月06日 11時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

クリエイティブワークを支援する「VAIO Inspiration Suite」

 VAIOブランドでは、この秋からユーザーのクリエイティブ活動を支援する「VAIO Inspiration Stream」をテーマとして掲げており、その一貫としてアドビシステムズとの協業を進めている。

 これまでアドビシステムズのクリエイティブツールではVAIOの筆圧検知が使えなかったが、今後使うことができるようになるのはクリエイターにとって見逃せない。2013年中に、Adobe Creative Cloudのアップデートによって、Adobe Photoshop CCとAdobe Illustrator CCがVAIOの筆圧検知に対応す予定だ(ただし、付属のAdobe Photoshop Elements 11は筆圧検知に対応していない)。

 そして、VAIO Inspiration Streamのもう1つのアプローチが、ペンを活用した発想の支援であり、そのために「VAIO Inspiration Suite」と呼ぶ独自アプリケーション群を用意している。これには「CamScanner」「VAIO Clip」「VAIO Paper」という3つのWindowsストアアプリが含まれる(VAIO PaperとVAIO Clipは、Windowsストアから要ダウンロード)。

 CamScannerは、内蔵カメラを使って書類や名刺などをきれいに取り込めるスキャナツールだ。台形補正や画質補正などを簡単にできる機能を備えており、OCR機能も持つ。これらの補正機能はカメラで撮影した画像に限らず、既存のファイルに対しても行える。

書類や名刺などをきれいに取り込めるスキャナツール「Cam Scanner」。内蔵カメラで撮影した写真(または画像データ)に台形補正や画質補正などを簡単にかけられる
Cam ScannerはOCR機能も搭載している。カラーのチラシのようなものは読み取るのが困難だが、名刺などシンプルなテキストベースの素材に関しては数文字のミスがある程度でなかなか精度の高い変換が行えた。傾向としてはカタカナが少し苦手なようだ

 VAIO Clipはペン対応の画面クリッピングツールで、キーボードの「Fn」+「1」キーやペンの下ボタンからいつでも起動できる。ペンを活用した輪郭の自動検出機能が特徴で、除外したい(あるいは追加したい)部分をペンでなぞって選択することにより、微妙な輪郭も簡単にきれいに選択できる。

ペン対応の画面クリッピングツール「VAIO Clip」。キーボードの「Fn」+「1」キーやペンの下ボタンからいつでも起動できる。ペンを活用したエッジ検出機能が特徴だ。ペンで大まかになぞると自動的に境界線を検知し、微妙な輪郭も簡単にきれいに選択できる

※記事初出時、「VAIO Clip」を起動するキーボードショートカットに誤りがありました。おわびして訂正いたします(2013年11月7日0時)

 VAIO Paperは、シンプルな手書き対応のノートアプリだ。手書きメモ、テキストだけでなく写真の貼り付け、音声メモの保存もできる。従来からプリインストールされている「Note Anytime for VAIO」に似たUIだが、メニューなどはよりシンプルに整理され、動作もより軽快な印象を受ける。

「VAIO Paper」は、シンプルな手書き対応のノートアプリ。十字型に展開するメニューが特徴で、ペンによる手書き入力のほか、キーボードによる文字入力、写真/画像ファイルの取り込み、音声メモの貼り付けなどが行える。ペンの下ボタンを押していると選択ツール、上ボタンを押していると消しゴムツールが使える。範囲選択や消しゴムのため、いちいちツールを選択し直す手間が省けて便利だ。オリジナルアプリならではの強みだろう

 それぞれのアプリで処理したコンテンツは簡単な手順で別のアプリに送れるようになっており、相互に連携して活用できる仕組みだ。CamScannerやVAIO Clipで素材を取り込んでVAIO Paperに送るという操作が基本だが、その逆もできるので、台形補正をしたい場合はCamScanner、切り抜きをしたい場合はVAIO Clipといったように、好きなように組み合わせて使える。ペンによる手書き機能を活用するプラットフォームとして、欠かせない存在になりそうだ。

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