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» 2014年10月02日 14時00分 UPDATE

注目PC最速レビュー:「Let'snote RZ4」で“Core M”の性能を試す (3/3)

[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]
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Core Mの性能はAtomを大きく引き離すか?

 長いバッテリー駆動時間と高い処理能力を両立するため、Let'snote RZ4は、インテルの最新アーキテクチャをモバイルデバイス向けに導入した“Broadwell-Y”(開発コード名)こと「Core M」シリーズをCPUに採用している。Core Mシリーズは14ナノメートルプロセスルールを導入したモバイルデバイス向けCPUで、Let'snote RZ4の店頭モデルはCore M-5Y10(800MHz/最大2GHz、2コア4スレッド、TDP4.5ワット)を採用する。また、Panasonic Storeモデルでは上位クラスの「Core M-5Y70 vPro」(1.1GHz/最大2.6GHz、2コア4スレッド、TDP4.5ワット)も選択可能だ。

 TDPを抑えるために、店頭モデル搭載のCore M-5Y10では定格の動作クロックを800MHzとし、Turbo Boost Technologyを有効にした状態で最大2GHzまでクロックアップする。定格クロックとはいえ動作クロックは1GHzを下回るが、インテルはCPUのマイクロアーキテクチャの改良や統合するグラフィックスコアの演算ユニット増加などで、第4世代Coreプロセッサー・ファミリーの省電力タイプと比べてCPUの処理能力5%、グラフィックス処理性能も20%それぞれ向上したと説明している。

 そのCore Mを採用するLet'snote RZ4の処理能力をベンチマークテストのPCMark 8、CINEBENCH R15、CrystalDiskMark 3.0.3で検証してみた。評価したLet'snote RZ4の構成は、CPUがCore M-5Y10、システムメモリ容量が8Gバイト、データストレージはサムスン電子の容量256GバイトSSDとなっている。なお、電源プランは「バランス」を選択した。

 比較対象としては、Celeon N2830(2.16GHz/最大2.41GHz、2コア2スレッド)を搭載してシステムメモリ4Gバイト、500GバイトHDDの11.6型ディスプレイ(1366×768ピクセル)搭載ノートPCと、Atom Z3795(1.59GHz/最大2.39GHz、4コア4スレッド)搭載してシステムメモリが4Gバイト、64GバイトのeMMCの10.1型ディスプレイ(1920×1200ピクセル)のタブレット、そして、Core i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)を搭載してシステムメモリが8Gバイト、データストレージが128GバイトSSDを搭載する11.6型ディスプレイ(1366×768ピクセル)搭載ノートPCを用意した。

kn_rz4rvw_01.jpg PCMark 8

kn_rz4rvw_02.jpgkn_rz4rvw_03.jpg PCMark 7

kn_rz4rvw_04.jpgkn_rz4rvw_05.jpg CINEBENCH R15(写真=左)とCINEBENCH R11.5(写真=右)

kn_rz4rvw_06.jpg CrystalDiskMark 3.0,3

 PCMark 8ではWorkテストでCore i5-4200U搭載ノートPCとほぼ同じスコアを出している。PCMark 7では総合スコアのPCMarkで頭ひとつ抜けたトップスコアを出したほか、Creativityでもほかの機種を大きく引き離している。そのほかのテストでは、Core i5-4200U搭載ノートPCを下回るが、その差はさほど大きくない。一方で、CINEBENCH系ではCore i5-4200U搭載ノートPCに大きく差をつけられたほか、Atom Z3795搭載タブレットのスコアも下回った。CrystalDiskMark 3.0.3では、M.2接続のSSDを搭載したLet'snote RZ4がSSDを搭載するCore i5-4200UノートPCも上回る結果を出した。(記事掲載当初、テスト考察の記載に誤りがありました。おわびして訂正いたします)

 バッテリーは4セル構成で容量が4860mAhのパックを搭載する。2in1ノートPCでは例が少ない取り外し可能タイプだ。バッテリー駆動時間はパナソニックの測定によるとJEITA 2.0の条件で約10時間、JEITA 1.0の条件で約14時間となっている。ここでは、海人氏作のbbench 1.01を利用した。無線LAN(IEEE802.11a)で常時接続し、60秒に1回Webサイト(10種類)を巡回し、10秒おきにテキスト入力を行う条件で計測したが、満充電の状態から残り5分で休止状態に入るまでに7時間36分となった。

 また、PCMark 8を40分連続して実行したのちに、キーボード面を縦横3分割する線の交点となる9カ所と、底面を縦横3分割する線の交点となる9カ所のそれぞれで表面温度を放射式温度計で測定したところ、最も高いところでも31.4度(キーボード面液晶ディスプレイ側の左と中央)と極端に熱くなることはなかった。

「待っててよかった」といわざるを得ない

 CPUにCore M-5Y10を採用した2in1ノートPCとして、800MHzという動作クロックに不安を覚えるかもしれないが、ベンチマークテストの結果を見る限り、PCMark 8やPCMark 7の総合スコアはCore i5-4200U搭載モデルにほぼ相当する。ビジネスで必要となる処理性能は持っていると考えていいだろう。

 そして、本体のサイズと745グラムという軽さはモバイル利用重視タイプのノートPCとして非常に高いポイントとなる。この軽さは、スレートスタイルのタブレットとして使う場合でも実用的な価値を持つ。さらに、ビジネス利用を考えた場合、有線LANからアナログRGBまで備えた本体のインタフェース構成は、活用できるオフィスをほぼ選ばないといっていいだろう。

 個人向けの2in1ノートPCだけでなく、ビジネスで実用に耐えうる2in1ノートPCとして、軽量ボディに高い処理能力を持たせ、かつ、多彩なインタフェースを備えたLet'snote RZ4は、モバイル重視のノートPCを探しているユーザーにとって検討する価値のあるモデルだ。

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