SIMフリー版「iPhone 6 Plus」×IP電話アプリ――月額1296円で “きちんと電話ができるスマホ”を実現する方法至高のITマリアージュ(1/2 ページ)

» 2014年10月23日 11時21分 公開
[村元正剛,ITmedia]

執筆者プロフィール:村元正剛

 編集プロダクション「ゴーズ」代表を務める。

 スマートフォン、タブレット関連の記事を雑誌、Web媒体などに寄稿。著書に「iPad Air PERFECT GUIDE」「初めてでも絶対わかるiCloud & iTunes」(SBクリエイティブ/共著)、「Xperia Tablet Z完全活用術」(アスキー・メディアワークス)などがある。


「格安SIM」という選択肢

 「格安SIM」が注目を集めている。筆者も、2013年12月にSIMフリーのスマートフォン「Nexus 5」を買ったのを機に、“格安スマホ生活”を始めた。現在使っているのは「iPhone 6 Plus」。端末代は9万6986円(64Gバイトモデル)と少々値が張ったのだが、見やすい大画面の恩恵を受け、使い勝手には満足している。格安SIMのおかげで、1年ほど使えば元が取れるのではないかとも思っている。

 契約しているSIMは、NTTコミュニケーションズの「OCN モバイル ONE」。月額972円で毎日50Mバイトまでの高速通信を利用できるプランを契約していたのだが、ありがたいことに10月から料金据え置きで1日に使える容量が70Mバイトに増量された。1カ月に約2Gバイトを使える計算だ。

 NTTドコモの新料金プランで考えると、個人で月に2Gバイトまで使えるプランを契約した場合、基本使用料(データ専用プラン)1836円+spモード324円+データSパック3780円=5940円となる。つまり、1カ月あたり約5000円も節約できるわけだ。

iPhone 6 Plusは、アップルのオンラインストアで購入。ドコモ回線を用いるOCN モバイル ONEのSIMを挿して使っている

 ただし、OCN モバイル ONEは電話には対応していない。電話を発着信できなければ「スマートフォン」とは呼べない。しかし、幸いなことに、スマホはインターネット回線を介して音声通話ができるサービスを利用できる。

 SIMフリースマホをデータ専用SIMで使う場合に最適な通話アプリを見極めるべく、あれこれ試した結果、最も「いいじゃん!」と思っているのが、NTTコミュニケーションズの「050 plus」だ。一時期派手に宣伝していたので、ご存じの方が多いと思うが、固定電話には8.64円/3分、携帯電話には17.28円/分で発信できるIP電話アプリである。

 もちろん、050 plus同士の通話は無料。ただし、月額324円(加入から2か月間は無料)の基本料がかかる。お得そうだとは思いつつも、この月額基本料がボトルネックになって、加入をためらっている人もいるのではないかと思う。

電話非対応のSIMなので、IP電話アプリ「050 plus」をインストールし、ショートカットをドックに配置

 数ある格安通話アプリの中で、筆者がこの050 plusを推す理由は、“フツーの電話のように使える”ということに尽きる。

 まず、050で始まる電話番号を持てるので、発信だけでなく着信にも利用できる。「LINE」「カカオトーク」などの無料通話アプリは、同じアプリ間でしか通話できず、固定電話や携帯電話には発信できない。LINEが2014年3月から始めた「LINE電話」も発信専用で、着信相手には携帯電話番号が表示されて、折り返しの電話は携帯電話番号で受ける仕組みだ。

 また、ドコモの携帯電話にかけた場合は、相手側には「通知不可能」と表示され、怪しい電話と思われてしまう可能性もある。そもそもSMSでの認証を行わないと利用登録ができない仕様になっているので、筆者が契約しているプランでは利用できない。050 plusは、専用の電話番号を持って着信できるだけでも、月額324円を払う価値は十分にあると感じている。

電話帳はGoogleの連絡先と連携。電話帳からの発信も可能(画面=左)。着信時の画面。電話帳に登録してある番号からかかってきた場合には名前も表示される(画面=右)

通話中の画面。スピーカーホン、ミュート、保留といった機能も備えている(画面=左)。着信履歴からの連絡先への登録にも対応(画面=右)

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