デジタルゲーム、というと、多くの場合、ゲーム専用機を思い浮かべるだろうか。最近ではタブレットやファブレット、スマートフォンといったスレートタイプのタッチパネル搭載携帯デバイスでゲームをする時間が増えているかもしれない。
そういうイマドキのゲーム事情において、「PCゲーム」となると、“純度”が濃くなるイメージがある。洋物のFPSやRTSとなると、一気にマニアックになってくる。そこに集まるプレイヤーは、みな、歴戦の戦士たち、つわものぞろいの“漢”たち、とつい思ってしまう。
が!
意外なことに、この、本格的なFPSやRTS、本格MMORPGの世界にどっぷりとはまっている若い女性たちが存在する。最近では、ストリーミングで自分のプレイを実況している女性プレイヤーもいて、人気となっていたりする。
その1人が、女優やタレントを経て、声優して活躍している山下まみさんだ。ゲームが好きな山下さんは、ゲーム関連の仕事も積極的に携わっていて、ゲームタイトル「TERA」の最新大型アップデートで登場した新シナリオのメインキャラクター「シオナ」「シオズ」のボイスを担当している。
自作PCユーザー的には、TSUKUMOが秋葉原で定期的に行っているイベント「ツクモDEつくる女」のMCを務めている。所属する青二プロダクションの公式プロフィールにも趣味の最初に「PC自作」と記載してくれる、PC USER的に大変期待したい女性だ。
そんな、山下さんのゲーム戦歴は、スタートこそWebブラウザやゲーム専用機のカジュアルゲームがメインで、使うPCもバリュークラスのノートPCや、スリムタワータイプのデスクトップPCだったりした。しかし、最近になって、ヘビー級のPCゲームに興味が出て、プレイを始めたものの、それまでのPCでは、重くて重くて動いてくれない。
そこで、イベントで知り合いになったeX.computerのスタッフに相談して、同ブランドのゲーミングシリーズ「G-GEAR」からデスクトップPCをチョイスしてもらったという。待望のゲーミングPCがやってきた山下さんのPCゲームライフはどんなことになってしまうのだろうか?
──山下さんとゲームの出会いは?
山下さん 最初はやっぱりゲーム機から、なんです。PCは、なんか、「頭のいい男の人が使うもの」(みんな! 聞いたか! )という感じで、私は、授業で使うぐらいでした。だから、初めてTERAをPCでやったときは衝撃を受けましたね。
──どんなことに衝撃を?
山下さん まず、PCでゲームができるんだと。そんなことができると思っていなかったので。音楽を聴いたり動画を見るツールだと思っていたんです。そのうち、AMDさんとお仕事をする機会があって、そのときにPCでもゲームができることを知ったんです。それから、TSUKUMOさんとPCの自作でお仕事をするようになってから、「これ、何でもできるし、PCゲームも楽しいしいいじゃない」と。
PCゲームは、最初、Wキーで進んでSキーで下がるとか、マウスで視線を変えるとか、慣れるまでは大変に思ったんです。コントローラは上下左右のボタンがその通りに並んでいるじゃないですか。でも、キーボードのWASDキーは上下左右にきれいに並んでいない。でも、ゲームの映像とかスムーズな動画の再生とか、きれいに作られたキャラクターを操作できるんだと、そこに自分が介入できると思うと感動しました。
──PCゲームを始めたころはどんなPCを使っていました?
山下さん あ、あの……、いろんな人の計らいで“寄せ集めて作ったもの”を使っていました……。
──いろんな人の善意で出来上がったPCなんですね……。
山下さん そのPCでも簡単なゲームはできたんですよ。「ル・シエル・ブルー」とか。でも、TERAになると、インストールしようとしただけで落ちたり、画質設定を一番低くしても、キャラクターを10分ほど移動させ続けると電源ごと落ちたり、と、ぜんぜんゲームにならなかったんです。画面設定が一番低いから、モンスターも直前まで近づかないと出現しないんですよ。出てきたらもう目の前で、ゲームとしてどうなのと。
それでPCの詳しい人たちに聞くと、みんなが「それは圧倒的にゲームに向いているPCじゃないと思います」というんです。そのときに、初めてPCの中身が気になりましたね。
──PCに詳しい人がまわりにたくさんいるんですね。
山下さん TSUKUMOさんのイベントに出ると、お客さんのほうが圧倒的に詳しいじゃないですか。それで、その客さんたちが帰るときに「疲れるイベントありがとう」って。私がよく知らないで変なことをやるから、壊れるんじゃないか、爆発するんじゃないかって、はらはらして疲弊しているみたいなんです。でも、PCもゲームも詳しい人は教えてくれますね。
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