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» 2014年12月28日 18時30分 UPDATE

PC USERアワード:2014年下半期の「タブレット」おすすめ“10選” (1/2)

さまざまなタブレット新モデルが市場をにぎわせた2014年下半期。今回はその中からITmedia PC USER編集部が特におすすめのモデルを選出する(PC USER 20周年特別企画)。

[前橋豪,ITmedia]

タブレットが多数登場した2014年下半期、“買い”のモデルは?

 特集「PC USERアワード 2014年下半期」では、ITmedia PC USER編集部がジャンル別におすすめ製品を格付しながら紹介していく。今回のテーマは「タブレット」だ。対象となる製品は、2014年下半期(7月〜12月)に登場した新モデルとしている。2014年上半期(1月〜6月)のアワードはこちらをご覧いただきたい。

 上半期と同様、今回のタブレット製品を選出するにあたっては、Intel Coreプロセッサ搭載のWindowsモデルは省いた。見た目は大型のタブレットだが、中身は高性能なCPUを搭載したWindowsのモバイルPCであり、冷却ファンを内蔵するなど、サイズ感や使用感がiPadやAndroidタブレットと大きく違うからだ。こうした製品は本特集の別の回で取り上げる。

 また、通話できるスマートフォンとして使うことも想定された「ファブレット」(主に5〜7型)についても、スマートフォン製品との境界が曖昧になるため、今回は選外としている。

2014年下半期のおすすめ「タブレット」――ITmedia PC USER編集部が選ぶ
GOLD iPad Air 2 (アップル)
SILVER Xperia Z3 Tablet Compact (ソニーモバイルコミュニケーションズ)
BRONZE Nexus 9 (グーグル/HTC)
Recommended LaVie Tab W TW708/T1S (NECパーソナルコンピュータ)
Recommended YOGA Tablet 2-1051F (レノボ・ジャパン)
Recommended dynabook Tab S90/NG (東芝)
Recommended Diginnos DG-D08IW (サードウェーブデジノス)
Recommended ARROWS Tab F-03G (NTTドコモ/富士通)
Recommended GALAXY Tab S 8.4 (サムスン電子ジャパン)
Recommended MeMO Pad 7 ME572CL (ASUSTeK Computer)

「ゴールド」――iPad Air 2(アップル)

 タブレット普及の起爆剤となった初代iPadが登場したのは2010年のこと。そこからタブレット市場をリードし続けてきたアップルの最新モデルにして最高傑作とも言えるのが「iPad Air 2」だ。

tm_1407award2_tab_01.jpg アップル「iPad Air 2」

 薄型軽量で知られる初代iPad Airから18%も薄型化し、6.1ミリ厚の世界最薄ボディを実現。重量もWi-Fiモデルで約437グラム(32グラム減)、Wi-Fi+Cellularモデルで約444グラム(34グラム減)に軽量化した。それでいて第2世代64ビットプロセッサ「A8X」+「気圧計」も付いたモーションコプロセッサ「M8」、指紋認証センサー「Touch ID」、IEEE802.11ac無線LAN、800万画素iSightカメラ、新色となるゴールドの追加など、性能と機能をしっかり強化しているのは好印象だ。

 9.7型で2048×1536ピクセル(約264ppi)表示というRetinaディスプレイの仕様は変わらない。しかし内部構造は、表面カバーガラス、タッチセンサー、液晶パネルモジュールの3層に分かれていたディスプレイ部を1つに貼り合わせて統合し、空気層を省いた「フルラミネーションディスプレイ」(いわゆるダイレクト/オプティカルボンディング)に進化した。表面には反射防止コーティングも施し、従来比で56%反射を抑えている。

 実はこの液晶ディスプレイの内部構造こそが最大の改善点だろう。ボディの薄型化と軽量化に貢献しているのはもちろん、視差の低減によるタッチした指が吸い付くような操作感、良好な発色で外光の反射が従来より抑えられた高画質を実現しており、ユーザー体験の質が着実に向上したと実感できる。

 国内シェア1位のiPadをタブレットアワードで選ぶのは当たり前過ぎて面白みに欠けると思われるかもしれないが、実際に他の10型クラスタブレットとしばらく使い比べてみると、これをゴールドに推さざるを得ない説得力がある。カラー、ストレージ容量、アクセサリの選択肢が豊富で、通信3キャリアのWi-Fi+Cellularモデルに加えて、SIMロックフリーモデルまで選べるユーザーニーズを幅広くカバーした製品展開も魅力だ。

 一方、7.9型モデルの「iPad mini 3」は、ホームボタンのTouch IDと、ゴールドのカラーを追加した以外、ほぼ従来機の仕様を引き継いでおり、iPad Air 2にかなり差を付けられた形だ。iPhone 6/6 Plusの大画面化に伴い、小型タブレットとしての立ち位置が微妙になりつつあることも含め、2015年での挽回に期待したい。

「シルバー」――Xperia Z3 Tablet Compact(ソニーモバイルコミュニケーションズ)

 2014年上半期のアワードでゴールドに選出したのは、ソニーモバイルコミュニケーションズ(ソニーモバイル)の10.1型Androidタブレット「Xperia Z2 Tablet」だった。今回シルバーに選出した「Xperia Z3 Tablet Compact」は同社初の8型モデルであり、10.1型に通じる高い完成度を誇る。Xperiaでこのサイズを求めていた多くのユーザーにとって、まさに待望の製品だろう。

tm_1411_z3tab_2_01.jpg ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Z3 Tablet Compact」

 最大の特徴は約270グラム、6.4ミリ厚という驚異的な軽さと薄さだ。8型クラスのタブレットとして世界最軽量を実現しつつ、IPX5/8相当の防水性能、IP6X相当の防塵(ぼうじん)性能も兼ね備えているのだから素晴しい。防水防塵を確保するため、端子類に付いたキャップが少々無粋に思えるが、雨天や水回りで安心して使えるのは便利だ。

 独自の「トリルミナスディスプレイ for mobile」に「Live Color LED」、超解像技術の「X-Reality for mobile」も組み合わせた広色域かつ高画質の8型ワイドIPS液晶(1920×1200ピクセル/約283ppi)、ハイレゾ音声のヘッドフォン出力やデジタルノイズキャンセリングに対応した高音質オーディオ機能、約810万画素の裏面照射積層型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」を内蔵しつつ高機能に仕上げたカメラ、タブレット初の「PS4リモートプレイ」など、8型クラスでは突出したハイエンド仕様も見逃せない。

 唯一残念なのは、国内でWi-Fiモデルしか販売しておらず、通信キャリアを含めてLTEモデルの展開がないこと。特に携帯利用することも多い8型タブレットでは、LTEモデルの需要が高いだけに惜しまれる。諸事情はあるだろうが、格安SIMが国内でも盛り上がってきたことから、今後はSIMロックフリーモデルも是非展開してほしい。

 ただしソニーモバイルは今後、海外市場で競争力を発揮できていないとしてタブレット事業を見直す(撤退ではない)方針を明らかにしている。Xperia Z3 Tablet CompactにしてもXperia Z2 Tabletにしても製品自体は優れており、日本ではハイエンドAndroidタブレットを求める一定の層に受け入れられているだけに、規模縮小とみられる事業見直しは気になるところだ。商品企画から時間をかけて仕切り直すそうで、今後のXperia Tabletがよりよい方向に進むことを願ってやまない。

「ブロンズ」――Nexus 9(グーグル/HTC)

 「Nexus 9」は、グーグルがHTCと提携して開発した8.9型Androidタブレット。最新のモバイルOSであるAndroid 5.0 Lollipopをいち早く採用しているのが最大の特徴だ。本体サイズは153.68(幅)×228.25(高さ)×7.95(奥行き)ミリ、重量はWi-Fiモデルが約425グラム、LTEモデルが約436グラム。前述の2製品に比べて最薄や最軽量といった目立った優位性はないものの、実際に使ってみるとこれがなかなかよくできている。

tm_1412_bp_01.jpg グーグル/HTC「Nexus 9」

 使い勝手のよさを感じる大きなポイントは、iPadファミリーと同じアスペクト比4:3の液晶ディスプレイを採用したことだろう。これにより、縦位置でも横位置でもWebブラウザや電子書籍などを表示しやすくなった。解像度もiPad Air 2などと同じ2048×1536ピクセル表示(画面サイズが少し小さいため、画素密度は約281ppiと細かくなる)に対応し、画質面は満足できる。

 Androidタブレットとしては珍しいアスペクト比ゆえ、現状ではアプリによって4:3の画面を生かせない場合も少なくないが、Androidのリファレンス端末としての意味合いも強いNexusシリーズの最新モデルということで、今後はアプリ側の最適化が進んでいくことも期待したい。

 競合となるiPad Air 2に比べて、本体の厚さや軽さはもうひとつで、つや消し加工のアルミニウム製フレームも質感向上の余地があるが、64ビット対応プロセッサのNVIDIA Tegra K1と、64ビット対応でマテリアルデザインを採用したAndroid 5.0 Lollipopにより、性能、機能、目新しさも含め、この冬の10型クラスAndroidタブレットではイチオシ製品と言える。SIMロックフリーLTEモデル(近日発売)が用意されているのもうれしい。

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