NVIDIAは、新ミドルレンジGPU「GeForce GTX 960」を発表した。199ドル帯を狙う製品で、国内でのグラフィックスカードでは、実売価格が2万円台後半〜3万円前後となる見込み。同時に、1月22日〜6月30日までの間、GeForce GTX 760以上のGPU搭載グラフィックスカード、あるいは、それを搭載するシステムビルダー製PCに「メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ」の日本語版フルゲームコード(Steam)をバンドルするキャンペーンも発表した。
GeForce GTX 960は、コードネーム「GM206」コアを採用する。GeForce GTX 980とGeForce GX 970で採用した「GM204」の派生コアで、第2世代Maxwellアーキテクチャをベースに、優れた電力効率を実現する。また、DirectX 12をサポートしている。
GeForce GTX 960のプロセスルールは28ナノメートルになる。スペックは、GPCが2基、SMは8基という構成で、CUDAコアは1024基、テクスチャユニットは64基、ROPユニットは32基となる。これはGM204比で半分だ。メモリはGDDR5で接続バス幅は128ビット。これもGM204比で半分といったところだ。動作クロックは、GPUコアが1.126GHz、グラフィックスメモリが7.01GHz(7Gbps)で、メモリ帯域は112.16Gバイト/秒となる。
メモリ帯域幅が128ビットという点は、GeForce GTX 760の256ビット、GeForce GTX 660の192ビットに対して少ない、製品の説明を行ったGeForce Senior Product Managerのジャスティン・ウォーカー氏によると、GM206では第3世代の「delta color compression engine」を搭載しているため、Kepler世代のGPUに対して25%ほど効率よく帯域を使用できると説明している。7Gbpsではあるが、9.3Gbpsに相当するという主張だ。
GeForce GTX 960が主にターゲットとするのは、GeForce GTX 660以前のユーザーだ。GeForce GTX 960の電力効率はGeForce GTX 660比で2倍に達し、大幅なオーバークロックも可能としている。電力効率に関しては、Far Cry 4がHigh設定、フルHD解像度で40fps前後で、さらにMFAA(4xMSAA相当の画質を2xMSAA相当の負荷で実現する:デモでは47fps前後)を用いることで、画質とパフォーマンスのバランスを向上できるとする。
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