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» 2015年07月23日 11時46分 UPDATE

この時期に「省電力とグラフィックスの重視」は正解か:「Core i7-5775C」が“C”である理由を検証する(前編) (1/2)

6月のCOMPUTEX TAIPEI 2015に合わせてデスクトップPC向けBroadwellが登場。インテルが「KではなくC」と説明するその理由をベンチマークテスト結果で考える。

[石川ひさよし,ITmedia]
ココが「○」
・グラフィックス性能大幅向上
・CPU交換だけで新世代PCに
ココが「×」
・控えめな動作クロック
・Skylakeがすぐそこに

要はLGA1150対応でIris Proを搭載したBroadwell

 LGA1150に対応したデスクトップPC向けBroadwellは、2015年7月時点で、「Core i7-5775C」と「Core i5-5675C」が登場している。LGA1150対応と書いたように、“Haswell”(開発コード名)世代と同じCPUソケットを利用できるので、Intel 9シリーズチップセット搭載マザーボードであれば、多くの場合、CPUの交換だけで新世代CPUにPCをアップグレードできる。

kn_5775crvw_01.jpg Core i7-5775C。刻印も従来までのCoreプロセッサーファミリーから変わった

 なお、LGA1150対応でも、Intel 8シリーズチップセットの場合は、サポートから外れる。また、Intel 9シリーズチップセット搭載マザーボードでも、UEFI(BIOS)とIntel MEのアップデートが必要だ。ここで注意したいのがIntel MEのアップデート作業だ。評価作業を行った2015年7月時点において、多くのマザーボードが用意するWindows上から使えるBIOSアップデートツールにおいて、Intel MEがアップデートできずCPUを交換しても画面が表示しない症状が発生する。この場合でも、UEFI上からアップデート可能。現在の多くのマザーボードが対応しているUSBメモリからのUEFIアップデートでも大丈夫だ。

kn_5775crvw_02.jpg CPUのBGA側。左がCore i7-5775Cで右はCore i7-4790K。ボールの配列は同じ。ただし、小さなコンデンサのレイアウトは大幅に変わっている

 デスクトップPC向けBroadwellで気になるのが、末尾の型番が「C」であることだろう。インテルは、処理能力のほかにTDP 65ワットと消費電力“も”重視したことで、従来の“K”ラインアップとは異なると説明している。ただし、CPU倍率の変更によるオーバークロックが可能など、仕様的には「K」に相当する面もある。

 従来の“K”ラインアップと異なるのは動作クロックだ。Haswell世代では“Devil's Canyon”(開発コード名)「Core i7-4790K」で定格クロックが4GHzに達したが、Core i7-5775Cでは3.3GHzに抑えている。Turbo Boostによる最大クロックで見ても、4.4GHz対3.7GHzで、700MHzの差がある。

 グラフィックスでも大きな変更がある。デスクトップPC向けBroadwellは「Intel Iris Pro」を統合した。統合グラフィックスコアのラインアップにIntel Iris Proが加わったのはHaswell世代からだが、LGA1150対応のデスクトップPC向けCPUのラインアップでは、結局Iris Pro搭載CPUは登場しなかった(Intel Iris Pro 5200の「Core i7-4770R」は、FCBGA1364という形状を採用して、基板に直付けするタイプだった)。これに対し、デスクトップPC向けBroadwellではLGA1150ソケットでもIntel Iris Proが利用できるようになった。

 Intel Iris Proでは、グラフィックスエンジンである「EU」の数が、通常のIntel HD Graphicsよりも多いことに加え、4次キャッシュとして128MバイトのeDRAMを内蔵しており、これがグラフィックスコアの処理能力の向上を可能にした。Core i7-5775Cの統合グラフィックスは「Intel Iris Pro 6200」で、48基のEUを搭載する。20基だったCore i7-4790KやCore i7-4770KのIntel HD 4600からは倍以上、40基だったCore i7-4770Rの「Intel Iris Pro 5200」よりも多い。一方、GPUクロックは定格が300MHz、最大1150MHzとやや抑えている。

kn_5775crvw_11.jpg Iris Pro 6200の仕様をGPU-Zで確認する

kn_5775crvw_12.jpgkn_5775crvw_13.jpg Core i7-5775Cとキャッシュメモリの構成をCPU-Zで確認する

 Broadwell世代は、14ナノメートルプロセスルールを採用する。Haswell世代の22ナノメートルプロセスルールから微細化した。TDPはCore i7-5775Cで65ワットに設定している。88ワットだったCore i7-4790Kや84ワットだったCore i7-4770Kより20ワットほど低い。

 3次キャッシュメモリは6Mバイトを実装する。8MバイトだったCore i7-4790KとCore i7-4770Kより2Mバイト少ないが、4次キャッシュメモリがこれを補助することになる。また、Core i7-4770Rも6Mバイトだったので、こちらとは同等といえる。現在までのラインアップで比較すれば、Intel Iris Proを統合するモデルの標準容量ということだろう。

製品名 Core i7-5775C Core i7-4790K Core i7-4770K Core i7-4770R
コードネーム Broadwell Devil's Canyon Haswell Crystal Well
コア数 4 4 4 4
スレッド数 8 8 8 8
定格クロック(GHz) 3.3 4 3.5 3.2
ターボ時クロック(GHz) 3.7 4.4 3.9 3.9
L3キャッシュ(MB) 6 8 8 6
L4キャッシュ(MB) 128 - - 128
製造プロセス 14 22 22 22
TDP(W) 65 88 84 65
メモリ DDR3/3L-1600 DDR3-1600 DDR3/3L-1600 DDR3/3L-1600
チャネル数 2 2 2 2
グラフィックス Intel Iris Pro 6200 Intel HD 4600 Intel HD 4600 Intel Iris Pro 5200
EU数 48 20 20 40
GPUコア周波数(MHz) 300 350 350 200
GPUコア最大周波数(MHz) 1150 1250 1250 1300
DirectXバージョン 11.2 11.2 11.2 11.2
H/Wデコーダー Intel Clear Video HD Intel Clear Video HD Intel Clear Video HD Intel Clear Video HD
H/Wエンコーダー Quick Sync Video Quick Sync Video 2.0 Quick Sync Video 2.0 Quick Sync Video
ソケット LGA1150 LGA1150 LGA1150 FCBGA1364

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