本製品はツクモのゲーミングPCブランド「G-GEAR mini」シリーズに属する製品だ。mini-ITXフォームファクターを採用することで、本体を大幅にコンパクト化している。
具体的なサイズは、183(幅)×390(奥行き)×300(高さ)ミリ。本体の幅は一般的なタワーケースとの大差はないものの、高さはフルタワーケースの半分前後の大きさだ。本製品はBTOモデルということもあり、採用されているCPUやマザーボードの違いにより、4種類のベースモデルが設定されている。
今回の試用機は、「G-GEAR mini GI7J-B63/E」をベースにしたもので、CPUはCore i5-4460(3.2GHz/最大3.4GHz)、グラフィックスカードにGeForce GTX 950、8Gバイトメモリ、1TバイトHDD、OSは64ビット版Windows 7 Home Premiumという構成だ。ベースモデルとはグラフィックスカードとストレージが異なる。
まずコンパクトゲーミングPCの特徴である本体ケースの外装から見てみると、前面、天板、両側板ともに通気性の高いメッシュ仕様となっており、冷却能力を重視した構造となっている。
また、本体の底面にも目の粗い空気取り込み用の穴が空けられている。半面、内部の音が抜けやすく、CPUクーラーやグラフィックスカードのファン音は外に漏れやすいので、内部パーツの選定は慎重に行う必要がある。電源スイッチや前面端子はフロントからみて右側にある斜めにカットされた部分に用意されている。
コンパクト化のためか、5インチベイがない思い切った仕様で光学ドライブは用意されていない。最近のゲームはSteam経由などで購入するパターンが多い。また、OSに関してもUSBメモリからのインストールが可能になってきており、光学ドライブは不要と判断されたのだろう。
このため、本体のデザインはスッキリしていて格好がよい。ケース側の冷却ファンは背面側に9センチ角のものが1個用意されている。採用されているファンは静音タイプで動作音は静かだ。なお、天板部にも12センチ角ファンを取り付けられる。
本体内部へのアクセスは背面の手回しネジを外すだけで簡単に行える。左側面のパネルを外すと、3.5インチHDDベイを兼ねた金属製のマウンタが現れる。このマウンタは本体の剛性を強化するための補助板としても機能している。
また、3.5インチHDDのほかに12センチ角の大型のファンを取り付けることも可能。この12センチ角ファンは、ちょうどCPUの上に来るレイアウトになっている。この金属トレイには、3.5インチHDDに加えて2.5インチドライブを2台追加することもできる。さらにケース内部にアクセスするには、金属マウンタが固定されているネジを外し、上にずらす。外れると写真のようにマザーボードにアクセス可能となる。
使用されているマザーボードはASUSTeK製Intel H81 Express チップセット搭載の「H81I-PLUS」。試用機ではCPUクーラーが小さいこともあって、マザーボードへのアクセスは非常によい。マザーボードの前に当たる部分に電源ユニットが取り付けられているのが分かる。
試用機で搭載されている電源ユニットはHEC製のHEC-500TD-5WX(80PLUS BRONZE)。BTOメニューから容量の大きな電源や80PLUS GOLD認証の電源を選択もできる。拡張スロットには2スロットを占有するグラフィックスカードが取り付け可能だ。ケースのレイアウト上は奥行き30センチクラスのグラフィックスカードにも対応する。
右側側面パネルを外すと、マザーボードの裏側にアクセスできる。下のスペースに2.5インチサイズのストレージを取り付けるスペースが用意され、Serial ATAや電源ケーブルを通すための穴も用意されている。
また、電源ユニットの吸気ファンがこちら側に来るレイアウトがされていることが分かる。排気は天板側から行うようになっており、限定された空間の中で、効率よく冷却できるような構造となっている。
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