海外IT業界にも3カ月に1度、決算発表の季節がやってきます。いつのころからか、そうした発表の後に企業が開くアナリスト向けの電話会見が、日本からもネット経由で聞けるようになりました。そして、しばらく後で録音も公開されます(直近の米Appleの電話会見録音はこちら)。
一般的な会見は1時間で、企業が20分くらいで業績を説明し(読み上げ)、その後時間いっぱい電話での質問を受け付けます。主だった企業を紹介していきましょう。
まずは米Appleから。スティーブ・ジョブズ氏が元気だったころは、門外漢のアナリストからの的外れな質問をあからさまにばかにしたりして面白かったものですが、ティム・クックCEOはいらついた声になったりしないし、うっかり発言もしません。
米Microsoftも米Googleも、冷静なインド出身メガネ男子CEOと頭脳明晰(めいせき)女性CFO(最高財務責任者)のコンビになってからは、どんな質問にも立て板に水。企業側が与えたい情報だけを的確に出しています。
そんな中、少し楽しみなのは、米Yahoo!と米Twitterの会見です。
Yahoo!はマリッサ・メイヤーさんがCEOになってから、電話会見ではなく、自社のスタジオから中継するテレビ会見をやっています。
メイヤーさんは独特のファッションセンスの持ち主なので、毎回衣装が楽しみ。また、一緒に出演するケネス・ゴールドマンCFOは真面目そうなおじいちゃんですが、必ずコーポレートカラーの紫をあしらったシャツかネクタイで登場するのがおちゃめです。Yahoo!は今、結構厳しい状況ですが、まだしばらくはメイヤーCEOのファッションチェックを楽しみたいところです。
そして、Twitterは2015年第2四半期の業績発表から、自社の動画ストリーミングサービス「Periscope」で会見を実況しています。こちらもTwitterの本社内で撮影していて、毎回3人の幹部+進行役の女性の4人が並びます。ファッションはあまり面白くないですが、ジャック・ドーシーCEOは結構顔に出る人なので、そうした反応を見ていると結構楽しいです(質問に答えるのはCFOとCOOがほとんどですが)。
こうした会見は大抵、日本時間の朝5時か6時からなので、仕事で関係のある人以外は聴く(見る)こともないでしょう。でも、シナリオが決まっている新製品発表会のライブ中継やイベントの基調講演などとは違ったIT企業トップの一面が見られる場面もあり、ウォッチしているとなかなか興味深いものです。
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