日本マイクロソフトがSurfaceアクセサリーファミリーの1つとして製品ラインアップに用意した「Microsoft Surface エルゴノミクス キーボード」は、Bluetooth接続のフルサイズキーボードだ。製品名からして同社Surfaceシリーズ専用の周辺機器と思われがちだが、実際にはWindows 10を搭載すると組み合わせて使う「Surfaceと共通の意匠を採用したハイエンドなキーボード」という位置付けの製品である。
3月に発売されたばかりの本製品を実際に使ってみたので、レビューをお届けしよう。
同社製のキーボードと言えば、起伏のあるエルゴノミクス形状の製品が有名だ。今回もその路線に属する製品で、キーボードの中央がハの字に開いているのが特徴だ。過去製品のような、キーボード手前が持ち上がった大胆なフォルムではなく、中央部が緩やかに隆起しただけの比較的おとなしいフォルムとなっている。
手前が持ち上がったタイプは人間工学的には正しいとされていても、従来のキーボード形状とはかなり違いがあるため、使い始めた当初や他のキーボードと併用する使い方ではどうしても違和感が強い。その点、今回の製品はこうした違和感が最小限で済むように配慮されている。
キーボードと一体化したパームレスト部には「アルカンターラ」という、天然スエード風の素材が用いられている。これは同名の東レの子会社が製造する素材で、自動車の内装にも使われているファッション性の高い素材だ。Surface Pro 4向けのキーボードカバーである「Signature タイプ カバー」などでも採用されているが、パームレストとして使われるのは珍しい。
同社のキーボードは、キーボードとパームレストが一体化した製品がしばし見られるが、本製品はこれらと違ってキーボード本体との段差がほとんどなく、高さが変わるのが苦手なユーザーでも快適に使える。弾力性は指先で押すとわずかに沈みこむ程度で、スエード調ということもあって、合皮などに比べ汗ばみにくい。このあたりは本体が高価なだけあって相応の質感と言ったところだ。
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