米Appleは6月5日(現地時間)、カリフォルニア州サンノゼで開催中の世界開発者会議「WWDC 2017」(以下、WWDC17)で「macOS High Sierra」を発表した。macOS High Sierraでは、Webブラウザ「Safari」や写真アプリ「Photos」の強化、ファイルシステムの変更、グラフィックス性能の改善などが行われる。
SafariはJavaScriptのベンチマークテストでchromeより80%高速になったほか、Webページの自動動画再生ブロックや、Webショッピングの購入履歴が追跡されるのを防ぐプライバシー機能も搭載。
Mailではフルスクリーンでの分割表示やデータ容量の削減、Photosでは特定の範囲の色調を変更する、人物だけ切り抜くといった編集機能を拡充している。さらに人物の顔で検索する精度も向上した。
ファイルシステムは従来のHFS+からよりセキュアなAPFSを採用。デモでは巨大なビデオデータを瞬間的にコピーする様子が示された。このほか、従来より40%圧縮効率の高いビデオフォーマットや、新グラフィックスAPIの「Metal 2」など新技術も搭載される。なお、これにあわせて、Thunderbolt 3経由で外部GPU(Radeon RX 580)を利用できる開発者向けキットの提供も行われる。
High Sierraの開発者向けβ版は同日提供を開始、パブリックβは6月後半、正式リリースは2017年秋を予定している。対応機種は、2009年後半(Late 2009)以降に発売されたMacBookおよびiMacと、2010年以降に発売されたMacBook Air、MacBook Pro、Mac Mini、Mac Pro。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.