「電車でOculus Go」、吊り革につかまるOculus Go! Go! Go!

» 2018年05月17日 14時31分 公開
[松尾公也ITmedia]

 スマートフォンもゲーミングPCも不要なスタンドアロンのVR HMD(Virtual Reality Head Mounted Display)Oculus Go。使ってみた連載の第2回目は「電車の中、Oculus Goで映画やドラマを見る」ことの課題を考えてみた。

 Oculus Go購入以来、会社に行くときには必ず電車の中で使うようにしている。2回目以降はもはや日常。新しいことにもチャレンジしたくなる。そこで、没入感を向上させることにした。外部環境から遮断するための課題は2つある。1つは音。Oculus Goのイヤフォンジャックに接続するイヤフォンを低価格なものからBose QC-20iにスイッチした。

 最初からQC-20iを耳に装着して、カバンに入っているOculus Goを取り出してかぶる。ここまでわずか数秒。ポケットからiPhoneを取り出すのとさほど変わらない。ノイズキャンセリングボタンをオンにするとスッと外界の音がシャットダウンされる。駅や車内のアナウンス、話し声以外の騒音が綺麗に遮断される。ボリュームを最大にしなくても車内で音楽やコンテンツに没頭できるのだ。

photo ひらくPCバッグmini ウルトラセブンモデルに収納したOculus Go、リモコン、QC-20i、モバイルバッテリーなど一式

 もう1点、没入感を高める残されたポイントがある。Oculus Goの鼻の部分が数センチ四方空いているのだ。対策としては、ここにすきまテープを貼ると塞ぐことができるのだ。Oculus Riftはすきまテープを活用していたが、Oculus Goは鼻の部分だけで済む。

photo すきまテープで鼻の空間をふさぐことはできる

 だが、今は使わずにいる。鼻の下のスペースから外界を見たり、iPhone、Apple Watchの表示を確認することで、仮に遮断による危険性があったとしても軽減できるからだ。この社会の窓は「保険」として現在は開けたままにしている。

 この連載の第1回は反響が大きく、「自分もやっている」「やりたい」といったポジティブな意見から「犯罪の標的になりそう」「身の危険を感じないのか」「何をされてもわからない」「座りたい人が目の前に来ていたらどうするんだ」という批判的なコメントまであった。

 異変を感じたらHMDを脱げばいい。ちょっと持ち上げるだけでもいい。装着するのも簡単だけど、外すのも一瞬。座席で寝てて、周囲が気になって目を覚ますというのとさほど変わらない。とは思うのだが、常に自分の手元、足元が見えている安心感は大きい。

 そんなわけで、座った状態だけではなく、吊り革につかまった体勢でのOculus Go装着も試してみた。立った状態だと鼻のすきまから前の人をのぞけるので、何かあっても対応はできる。

 ちなみにOculus Goを装着したとき目の前に座っていた人は泥酔して眠っていた様子だった。

photo

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月11日 更新
  1. 新型「iPad Pro」がM3チップをスキップした理由 現地でM4チップ搭載モデルと「iPad Air」に触れて驚いたこと (2024年05月09日)
  2. 「M4チップ」と「第10世代iPad」こそがAppleスペシャルイベントの真のスターかもしれない (2024年05月10日)
  3. 個人が「Excel」や「Word」でCopilotを活用する方法は? (2024年05月08日)
  4. Minisforum、Intel N100を搭載したスティック型ミニPC「Minisforum S100」の国内販売を開始 (2024年05月10日)
  5. “NEXT GIGA”に向けた各社の取り組みやいかに?──日本最大の教育関連展示会「EDIX 東京」に出展していたPCメーカーのブースレポート (2024年05月09日)
  6. NECプラットフォームズ、Wi-Fi 6E対応のホーム無線LANルーター「Aterm WX5400T6」 (2024年05月09日)
  7. SSDの“引っ越し”プラスαの価値がある! 税込み1万円前後のセンチュリー「M.2 NVMe SSDクローンBOX」を使ってみる【前編】 (2024年05月06日)
  8. Core Ultra 9を搭載した4型ディスプレイ&Webカメラ付きミニPC「AtomMan X7 Ti」がMinisforumから登場 (2024年05月08日)
  9. デル、ビジネス向けのスタンダード22型/24型/27型液晶ディスプレイ7製品を発表 (2024年05月09日)
  10. これは“iPad SE”なのか? 新型iPadを試して分かった「無印は基準機」という位置付けとシリーズの新たな幕開け (2022年10月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー