ここ数年、秋になると米Microsoftは「Surface」の新ハードウェアを発表し、早ければ10〜11月の時期に発売する。筆者は毎年10月後半に取材で米国を訪問しているが、過去数年はMicrosoft Store店舗で先行展示された新製品群を本連載で紹介してきた。2018年後半の次世代Surface登場に期待するユーザーは多いだろう。
Microsoftの最新情報に詳しいブラッド・サムス氏は米Thurrott.comへの投稿で、次世代Surfaceにまつわる3つの開発コード名のウワサを紹介している。その3つとは「Carmel」「Libre」「Andromeda」だ。
Carmelはいわゆる「Surface Pro 6(仮称)」にあたる製品の内部名称のようだ。しかし、同氏によれば具体的な提供計画は現時点で確認できた資料に出ていないという。2017年12月に発売された「Surface Pro」現行モデルのLTE版(製品名のナンバリングは廃止されており、Surface Pro 5相当のモデルとなる)が継続販売され、「2018年秋のタイミングで新モデルはないのではないか」と予測している。
Libreは米Bloombergが報じて話題となり、本連載でも取り上げた「低価格Surface」を示す開発コード名だ。Appleの「iPad」対抗となる10型で、四方の角を取った丸みのあるデザインを採用し、USB Type-Cを搭載するとのウワサがある(Surface Book 2はUSB Type-Cを搭載しているが、Surface ProやSurface Laptopはまだ採用していない)。「少なくとも2018年内には何らかの発表がある」とサムス氏は述べる。
Andromedaについても、モバイル市場をターゲットにするMicrosoftの新プロジェクトとして、本連載で過去に何度か触れてきた名前だ。詳細は不明だが、「折りたたみ型デバイス向けのOSと、それが動作するハードウェアのプラットフォーム」などの情報をこれまで伝えてきた。今回のサムス氏の記事で最も重要なポイントは「確認できた資料で2018年にリリース」と言及している点だ。
ただし、あくまでMicrosoftのハードウェアはそのベースであり、「類似のハードウェアがOEM各社から登場することになる」と同氏は説明する。つまり、Andromedaという新しいOSとフォームファクタを説明するためのプロトタイプとも呼べる存在をMicrosoftが出してくるというのだ。
なお、こういった折りたたみ式のハードウェアについては、米PCWorldが6月初旬に独占レポートとしてIntelのプロトタイプに関する情報を報じており、折りたたみ型デバイスを撮影した動画をYouTubeで公開している。これがMicrosoftのAndromedaに結び付くかは不明だが、新しいデバイスカテゴリーに向けてメーカー各社の開発が進んでいることは確かなようだ。
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