AlexaかGoogleかSiriか、英語か日本語か それが問題だソニーのWH-1000XM3で挑戦(1/2 ページ)

» 2019年01月26日 07時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

 2019年1月17日、ソニーがワイヤレスノイズキャンセリングヘッドフォン「WI-1000X」および「WH-1000XM2」と「WH-1000XM3」の3モデルを対象に、ソフトウェアアップデート(Ver.4.1.1)の提供を始めました。これはベルリンで開かれた「IFA 2018」やラスベガスで開催された「CES 2019」の会期中に発表されていたもので、従来はAppleのSiriとGoogle Assistantのみのサポートでした。

Google Assistantに加えてAmazon Alexaもサポート

 今回のAlexa対応によって、本体にある「NC/AMBIENTボタン」を押すだけでAlexaに音楽の再生やトラックのスキップ、楽曲の検索などを指示できる他、登録済みスマートホーム製品の操作も行えるようになります。また、WH-1000XM3のみですが音声ガイダンスの言語を選べるようになったのもポイントです。

 筆者が普段使っているWH-1000XM3は、2016年に登場した初代「MDR-1000X」、2017年発売のWH-1000XM2に続く第3世代にあたるモデルで、LDACやaptX HDといった高音質のBluetoothコーデックのサポートに加え、ノイズキャンセリングプロセッサ「QN1」の採用により、従来モデルよりノイズキャンセル性能を大幅にアップしているのが特徴です。

WH-1000XM3 ソニーのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドフォン「WH-1000XM3」。同シリーズの最新モデルで、ブラックとプラチナシルバーの2色が用意されています

 早速、手元にあるWH-1000XM3をアップデートして、Alexaでスマートホーム製品を動かせるかを試してみました。

 アップデート作業に必要なのは、Android 5.0以降またはiOS 9以降を搭載したスマートフォンです。ここに最新の「Amazon Alexa」アプリと、ソニーが提供しているアプリ「Sony | Headphones Connect」をインストールします。

 Sony | Headphones Connectは、本体のアップデートだけでなくノイズキャンセリング回りの細かい調整や最適化、音質調整、ボタンの割り当てといった多彩な機能を備えています。また、対象のソフトウェアアップデートがあると、アプリが起動した段階でダイアローグが表示されるため、見逃すこともありません。

 さらにウォークマンと接続していれば、曲の早送りや早戻し、音量調整などのリモコンとしても機能します。

WH-1000XM3WH-1000XM3 ソニーが提供しているアプリ「Sony | Headphones Connect」の画面(画面=左)。本体にあるボタンの割り当てもここで変更します(画面=右)

 アップデート作業は、WH-1000XM3とスマホを接続した状態で行います。筆者は朝食前にアップデータの提供に気が付き、軽い気持ちでアップデート作業に取りかかったのですが、本体のアップデートと言語の変更と合わせて30分以上かかったので、時間と気持ちのゆとりがあるときに実施した方が無難でしょう。

WH-1000XM3WH-1000XM3 本体のアップデート画面(画面=左)。20分程度の時間が必要です。アップデートによって音声ガイダンスの言語を選べるようになりました(画面=右)。音声ガイダンスの更新は5分程度で済みます

 ヘッドフォン本体のアップデートが終わると、音声ガイダンスの言語が選べるようになります。音声ガイダンス用の言語は、現状で日本語を含めて15言語から選択できます。従来は英語のみだったので、こちらも待望のアップデートと言えるかもしれません。

 まずは音声ガイダンスで日本語を選択し、同時にNC/AMBIENTボタンの割り当てを「Amazon Alexa」に変更しました。言語の設定にはダウンロードを含めて5分程度の時間が必要です。ちなみに、iPhone接続時は右のハウジングを長くタップするとSiriが呼び出せます。

WH-1000XM3 ヘッドフォンの左側に電源ボタンとNC/AMBIENTボタンを備えます。充電はUSB Type-C端子を利用します

 続いて、Amazon Alexaアプリを起動して「デバイス」→「デバイスの追加」→「ヘッドフォン」でWH-1000XM3を登録します。Sony | Headphones ConnectとAmazon Alexaの両アプリを立ち上げておくことで、WH-1000XM3からPrime Musicやスマートホーム製品の操作などが可能になります。

 筆者の環境では、リンクジャパンのスマートリモコン「eRemote mini」経由でTVや照明、エアコンに扇風機などが扱えるようになっており、普段はAmazonのスマートスピーカー「Echo Dot」(第2世代)でコントロールしています。室内だけでなく、外からも扱えるのでいざという時に役立っています。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  5. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
  10. MetaがMR/VRヘッドセット界の“Android”を目指す 「Quest」シリーズのOSを他社に開放、ASUSやLenovoが独自の新ハードを開発中 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー