キーボードのないフルタッチのスマートフォンでは、画面上に現れるソフトウェアキーボードで文字を入力するのが基本。ソフトキーには凹凸や押した感触がないので、「使いにくい」と感じるユーザーもいるだろう。もしあなたがAndroidユーザーで、こうした不満を持っているなら、手書き入力アプリ「mazec (J) for Android[β版]」(以下mazec)を試してみてはいかがだろう。β版として9月30日までは無料で利用できる。
mazecは、iPad/iPhone用のメモアプリ「7notes」に組み込んだ手書き文字入力システム“mazec”を利用する、Android向け文字入力アプリだ。文字入力の際にキーボードではなく文字入力エリアが現れ、そこに手書きで文字を書くと、mazecが文字を認識してテキストデータに変換してくれる。
このアプリの魅力の1つは、文字の認識精度の高さにある。字が汚くても、ほぼリアルタイムで文字を認識してくれるからすごい。また、ひらがなと漢字を“まぜこぜ”にして変換できるのも便利だ。
例えば、「鶯谷」という単語。手書きで「うぐいす谷」と書けば、変換候補に「鶯谷」が出てくる。画数が多かったり思い出せない漢字は、ひらがなで書けばいいわけだ。もちろん書き方は自由で、「うぐいすだに」でも「鶯谷」でも変換できる。
文字を上手く認識しないこともあるが、もちろん対処方法がある。手書き文字の下に現れるボタンをタップすると、変換する文字候補が複数表示されるので、その中から正しい候補を選べばよい。
ただ、正しい変換候補がでてこなかったり、ボタンがうまく現れなかったりする場合もある。そういうときはDeleteキーを押して文字を消し、書き直すといいだろう。どうしてもダメなら、通常のソフトキーに切り替える必要がある。
文字は左から右へと書き連ねていき、画面が文字でいっぱいになったら、矢印ボタンでスクロールする。これが基本なのだが、設定で「自動スクロール」をオンにすることも可能だ。筆者はこれが特に気に入った。手書きエリアの右端の少し濃い色になった部分まで書き込むと、自動的にページが移動し、長めの文章もストレスなく入力できる。
同アプリは試用期間の9月30日を過ぎるとアプリは使えなくなり、使い続けるには製品版の購入が必要になる予定だ。製品版はβ版の機能をさらに改良したものになるとのことで、さらなる使い勝手の進化が期待できる。気になるユーザーは今のうちに無料のβ版を使い、使い心地がいかなるものか試しておこう。
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