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» 2012年11月13日 16時30分 UPDATE

Nokiaは苦境を乗り切れるか――欧米市場で「Lumia 920」発売

Nokiaが欧米の主要市場で、同社のフラッグシップモデル「Nokia Lumia 920」を発売した。Windows Phone 8端末で挽回を目指す同社だが、アナリストの見方は厳しいようだ。

[末岡洋子,ITmedia]
Photo Nokia Lumia 920

 Nokiaが欧米の主要市場で、同社のフラッグシップモデル「Nokia Lumia 920」を発売した。Nokiaはこのところシェアが落ち込んでおり、最新モデルの投入で挽回を目指しているが、BGRが12日付けで伝えたところによると、投資銀行Canaccord Genuityのアナリスト、ティー・マイケル・ウォークリー(T. Michael Walkley)氏は、すばらしい端末ではあるものの、販売状況はそれほど改善されないと予想しているという。

 Lumia 920はMicrosoftの「Windows Phone 8」を搭載した最新のフラッグシップ端末。Windows Phone 8の新機能が利用できるほか、高速通信規格のLTEに対応。Nokia独自の地図アプリとカメラ機能「PureView」も搭載している。

 ウォークリー氏は、フラッグシップモデルのLumia 920と、ミッドレンジモデルの「Lumia 820」について一定の評価を下しており、なかでもNokiaが発表時にアピールしたPureViewは、「他社のハイエンドスマートフォンとの差別化につながる技術」と高く評価している。しかし、新端末の投入がすぐには業績の好転につながらないと予想する。

 その原因は、立ち上げが限定的で、他社との激しい競合にさらされると予想される点だ。Lumiaは提供が決まっていない地域も多く、これは世界の多くの地域で端末を販売しているAppleやSamsungと比べてハンデになる(米国では、Lumia 920はAT&T独占)。年末商戦では「iPhone 5」「Galaxy S III」「Galaxy Note II」などの人気端末と戦うことになり、第4四半期の販売台数はそれほど伸びないと予想している。

 さらにWindows Phone 8端末だけでも、「Windows Phone 8X」「Windows Phone 8S」を投入するHTCや、「ATIV S」「ATIV Odyssey」を投入するSamsungと戦うことになるなど、厳しい競争が待ちかまえている。

 ウォークリー氏はNokiaが事業再編によるコスト削減を図っており、インフラ部門の子会社Nokia Siemens Networksとともに、フィーチャーフォンを含む端末部門の業績見通しについても「改善傾向にある」と分析してるが、スマートフォン分野は「引き続き課題が多い」としている。

 Nokiaの2012年第3四半期(7〜9月期)の業績は、売上高が前年同期比19%減の約72億ユーロとふるわず、Lumiaの販売台数は北米市場などが低調で前四半期に比べて28%少ない290万台だったと報告している。

 Nokiaは2010年9月にCEOに就任したステファン・エロップ(Stephen Elop)氏の指揮の下、2011年2月にWindows Phoneを主軸とする戦略に舵を切っており、戦略変換から2年目となる今年の年末挑戦が現CEOの最後のチャンスになると見る向きもある。

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