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» 2012年08月09日 09時20分 UPDATE

蓄電・発電機器:大型カスタム蓄電池で初めて、補助金対象製品が登場

経済産業省は、主に住宅で使用するリチウムイオン蓄電池の購入者に補助金を出している。一方で工場やオフィスビルで利用する大型カスタム製品に対する補助金支給の準備も進めていた。GSユアサは大型カスタム蓄電池としては初となる補助金対象製品を発表した。

[笹田仁,スマートジャパン]

 GSユアサは、大型リチウムイオン蓄電池システムの新製品を発売した。主に工場やオフィスビル、病院といった大規模な建物で利用することを想定した製品で、出力や蓄電容量を選択して注文する形を採る。価格は構成によりさまざまであり、商談時に相談という形になる。

 同社は経済産業省の「定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策補助金」の大型カスタム蓄電システム製造事業者として認定を受けた初の企業となる。この製品も補助金対象となるので、購入した法人は機器の購入にかかった費用と設置工事の費用の1/3に当たる補助金を受け取れる。

 システムはパワーコンディショナーとリチウムイオン蓄電池に分かれている。パワーコンディショナーの種類によって定格出力が決まる。定格出力は10kW、20kW、30kW、40kW、50kWの5種類から選べる(図1)。リチウムイオン蓄電池に加えて、太陽光発電パネルを接続することも可能で、そのときは太陽光発電パネルのパワーコンディショナーとしても働く。

GS_YUASA_Large_Custom_Battery_1.jpg 図1 GSユアサが発売した大型カスタムリチウムイオン蓄電池で使用するパワーコンディショナー。左側が出力10kWと20kWのもの。右側が出力が30kW、40kW、50kWのもの

 リチウムイオン蓄電池の蓄電容量は16kWh(図2)。この蓄電池を最大で10個並列接続し、合計の蓄電容量を160kWhまで上げることができる。

GS_YUASA_Large_Custom_Battery_2.jpg 図2 GSユアサが発売した大型カスタムリチウムイオン蓄電池の蓄電池ユニット。1つ当たりの蓄電容量は16kWh。最大で10個接続できる

 このリチウムイオン蓄電池システムの機能は主に2つ。ピークカットと非常時の備えだ。図3のように、ピーク時にはリチウムイオン蓄電池の電力をパワーコンディショナー経由で施設に供給する。太陽光発電パネルも設置している場合は、リチウムイオン蓄電池に充電した電力だけでなく、太陽光発電パネルが発電した電力もパワーコンディショナーを通して供給する。これで、ピーク時に電力会社からの受電量を抑えるピークカットが可能になる。ピークカットで電力を放出したら、夜間に電力会社からの電力で充電する。

GS_YUASA_Large_Custom_Battery_3.jpg 図3 昼のピーク時はリチウムイオン蓄電池の電力を放出する

 停電時、非常時はリチウムイオン蓄電池の電力を施設に供給する。太陽光発電パネルも接続してある場合、太陽光発電パネルからの電力も供給する。さらに、リチウムイオン蓄電池が電力を放出してしまったときは、太陽光発電パネルからの電力で蓄電池を充電する。

 GSユアサは、このリチウムイオン蓄電池システムを契約電力が100〜300kW程度のオフィスビル、工場、病院に売り込む構えだ。

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