2013年度に総額130億円の国家予算をかけて実施するMEMS(マンション向けエネルギー管理システム)の補助金制度が動き出した。中心的な役割を担うアグリゲータとして最初の6社が確定。さらに4月下旬までに10社程度が加わり、5月から本格的に導入プロジェクトが始まる。
第一次の「MEMSアグリゲータ」に選ばれたのは、以下の6社である(五十音順)。
アイピー・パワーシステムズ
NTTファシリティーズ
洸陽電機
トーエネック
日立製作所
ファミリーネット・ジャパン
このうち一般のビル向けに同様の事業を実施する「BEMSアグリゲータ」にもなっているのはNTTファシリティーズ、洸陽電機、日立製作所の3社である。
残る3社のうち、ファミリーネット・ジャパンは東京電力グループでマンション向けのシステムを提供する会社である。アイピー・パワーシステムズは独立系でマンション向けに電気料金を安く提供する「高圧一括受電」のサービスを専門にしている。トーエネックは中部電力グループの電気工事会社だ。
MEMSアグリゲータはマンションのデベロッパーや建設会社が新築やリフォームの際にMEMSを設置・運用する役割を担う(図1)。マンション全体を管理するMEMSのほかに、各住戸にHEMSを導入し、さらに電力会社との契約を高圧一括受電方式に切り替えて各住戸に電力を供給するなど、さまざまな機能が求められる。
このためアグリゲータ1社だけで対応することは難しく、パートナー企業と連携してシステムやサービスを提供する可能性が大きい。
現在のところ補助金の対象になるシステムやサービスの詳細について6社のアグリゲータからは発表されていない。その中ではファミリーネット・ジャパンが4月中に東京都内の本社で説明会を開催することを決めていて、やや先行している状況だ。
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